落ち着いて皐月賞を回顧
日を置いたおかげで少し落ち着きましたが、それでも釈然としないレースでした。皐月賞。あんなのがクラシックと思いたくないという気持ちも少し。ただし勝った馬がいい競馬をしたのは事実で、今後の検討材料として有用と思います。
キャプテントゥーレがノシをつけて行った上に、ゲートの出が良くなかった馬もいた(ノットアローンなど)こともあり、その他の先行勢は鈴を付けにいくでもなく後ろを追走。1000m通過が61秒台というのを見て、これはやられた…と思いましたが後の祭りです。直線に入って猛然と逃げ込みを図ったキャプテントゥーレを捕まえられる馬はおらず、まんまと逃げ切り勝ち。激しくなった2着争いは、内ラチ沿いをうまく運んだタケミカヅチが制しました。1番人気マイネルチャールズは3着。
勝ったキャプテントゥーレは、マイナス18キロの馬体。輸送減りという見方が大勢でしたが、これまでのレース振りからダービーは距離適性の面で不安があったと思うので、ここで渾身の仕上げをしたということなのでしょう。確かに出来自体は良さそうだったので展開利も見込んでヒモで拾ったのですが、まさかここまで鮮やかに逃げ切るとは思いませんでした。勝ちたい気持ちが一番前面に出ていた川田騎手の思い切りの良さが光ったわけですが、残り600mで一気にペースアップして後方を突き放したのは巧みなペースメイキングで、単に恵まれただけではない好騎乗、好プレーでした。
予想の段階で展開のポイントとしていたショウナンアルバの出方が、ある意味このレースの性格を決めてしまった気がします。大外枠で行くしかないという大方の予想を覆して、抑える競馬。それでも道中は堪えきれずに上がって行き、4コーナーで大外を回した挙句に失速。ここから入った人間にとってはあまりにも無残な競馬になってしまいました。先のことを考えれば抑える競馬をさせたいという陣営の思惑も分からなくはないですし、結局馬場適性に泣いたのかもしれません。しかし、結果として大きな悔いを残す結末になったのではないでしょうか。同じ負けるなら行くところまで行ってほしかったというのが、正直なところです。
マイネルチャールズも消化不良のレースでした。出負け気味のスタートでブラックシェルに前に入られ、常に馬群に揉まれる展開。直線は懸命に追ったものの、3着が精一杯でした。この馬があっさり勝ち切れるほど甘くないという予想は当たっていましたが、実力で負けたというよりは流れに乗れなかったという感じです。一方のブラックシェルもやっぱり外を回る競馬になり、差し届かずの6着。中山コースのフルゲートはそもそも不向きな上に、展開がまったく向かなかったですね。
他ではレインボーペガサスの末脚が目立ちましたが、中山でのアンカツさんはどうにも信頼性に欠きますね。ニュージーランドトロフィーのアサクサダンディの競馬をリプレイするかのような、脚を余しての差し損じでした。これだけの実績がありながら中山の重賞を未勝利というのは、単なる偶然ではないのかもしれません。
ダービーを見据えて乗ったらしきコメントがいろいろと出ていましたが、このメンバーがダービーの上位争いに加わるかという点については正直疑問です。昨夏の馬インフルエンザの影響で、有力と目されていた2歳馬のデビュー時期が後ろにずれてしまったという話をよく聞きます。今回上位に来た馬ですら、遅れてきた大物に軽く一蹴されるような気がしてならないのですが、果たしてどうなりますかね。
次の週末はG1はお休みということで馬券もお休みしようかと思ったのですが、福島牝馬ステークスだけは買うかな…昨年◎スプリングドリューでいい思いをしたので、ゲン直しになれば。
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