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2008年5月

2008.05.31

無気力競馬に脱力

20080531

中京11R 金鯱賞
1着 △12.エイシンデピュティ
2着 -15.マンハッタンスカイ
3着 -06.カワカミプリンセス

7着 ◎07.インティライミ
12着 ○10.スウィフトカレント
14着 ▲03.ヴィクトリー
中止 △17.ローゼンクロイツ

まず、ハナ争いをする可能性のあったヴィクトリーが出遅れ。出遅れただけでは済まず、大きく遅れた最後方に。見た感じでは、行き脚がつかなかったのではなく意図的に下げた風に見えました。時々やるんですが、横山騎手の後方ポツンは最近ハマッたのを見たことがありません。この時点で完全にアウトでした。結局ハナに立ったのはエイシンデピュティ。外から行ったマンハッタンスカイも道中競りかける素振りは無く、その後ろにカワカミプリンセスとローゼンクロイツが追走。ペースはスンナリ落ち着き、入り3Fは35秒3と平均ペース。

3コーナー過ぎで痺れを切らしたように外からマチカネオーラが上がっていくと、中段以降につけていた馬たちが一斉に追い始めます。アドマイヤオーラはやはり大外から仕掛けられますが、予想通り反応いまいち。4コーナー手前の時点で既に前を捉えられそうな馬がいなくなり、案の定そのまま前残り。逃げたエイシンデピュティは終いもしっかり伸びて後続を退け快勝でした。2番手追走のマンハッタンスカイがそのまま2着、3番手には直線で一旦馬群に飲み込まれそうになっていたカワカミプリンセスが再び伸びて来ました。

前半1000mが59秒9と、後半1000mが59秒2。スロー寄りの平均ペースで展開とかあまり考察するところもない凡戦でした。メンバーが揃ってワクワク感があったのですが、蓋を開けたらかなりしょっぱい内容でした。こういう競馬をしているとファンはソッポを向く気がするのですけどね…。ただし、勝ったエイシンデピュティは随分と強くなった印象があります。恵まれた感が無いわけでもないのですが、以前のような脆さというか甘さが無くなってきた気がします。距離延長はプラスではないと思いますが、条件次第ではG1でも馬券絡みを警戒しておく必要が出てきた気がします。

重い印をつけた馬は軒並み凡走でしたが、まずヴィクトリーは論外としても、納得いかないのがインティライミの位置取り。この馬場ですし前が速くなるという雰囲気でもなかったと思いますから、もう少し前に付けられないと厳しいですね。佐藤哲三騎手はケガから復帰してからピリッとしない騎乗が続いているのですが、今回もそれを象徴するような内容だった気がします。そしてスウィフトカレント、この馬の場合も展開が向かなかったところはありますが、四位騎手もこういう後方尽というレースが目立つ騎手です。明日のディープスカイも要注意…ですね。

今後に向けて明るい材料だったのはカワカミプリンセス。さすがにいきなりは厳しいと思っていたのですが、馬券に絡んできました。次走は宝塚記念と思いますが、面白い存在になった気がします。そして直線で猛然と追い込んだカネトシツヨシオー。ここは相手が強いと考えていましたが、光るところは見せました。G3くらいなら十分通用すると思うので今後は注目ですね。逆に残念なことになったのはローゼンクロイツ。出来はいまひとつでしたが地力で食い込む余地があると思っていたんですが、予後不良とは…好きな馬だっただけに無念です。

白百合ステークスはルールプロスパーとノットアローンで勝負しましたがノットアローンは掛かって5着に沈み失敗。結局5戦して坊主という寂しい結果になり、ダービーに向けて猛烈にテンションが下がってしまいました。何とか気を取り直してゆっくり考えようと思います。

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金鯱賞

オークスに続いてダービーも道悪で行われそうで、事前検討が少し狂ってきました。もっとも内容を公開してないので、大した問題はないのですけど…。オークスも悩みに悩みましたが(結局外れましたが)ダービーも直前まで悩むことになりそうです。まずはその前に土曜のメイン、金鯱賞を予想してみようと思います。

◎07.インティライミ
○10.スウィフトカレント
▲03.ヴィクトリー
△17.ローゼンクロイツ
△12.エイシンデピュティ

G1ホース2頭を含む超豪華メンバーになった今年の金鯱賞。懸念された雨は小降りで、何とか良馬場で行われる気配です。例年はパンパンの良馬場で超高速決着になることの多いレースですが、今年は少し様相が違うかも知れません。

インティライミに期待してみます。前走の大阪杯は久々を勘案してもピリッとしないレースでしたが、叩いて良化は必至と考えれば昨年よりも臨戦過程は良いと思います。中京は2戦して2着3着と安定していますし、末を溜めるスタイルになってからやや苦手としている前が流れる展開ではなく、どちらかというとスローな流れになることが予想される今回のメンバー構成はプラスでしょう。頭信頼とまでは言い切れませんが、連軸としては信頼感がありそうです。

対抗にはスウィフトカレント。左回りの2000mは絶好条件ですが、使える脚が一瞬なので中京の方が東京や新潟より良いでしょう。前走は休養明けで57.5キロを背負い、上がり3Fで32秒5の脚を使っていますから、7歳といえども衰えは無いと見ています。少し人気を落としているようなので、馬券的な妙味もあって面白いところですね。

単穴がある意味一番興味のあるヴィクトリー。前に行くクチがあまりいないメンバー(恐らくエイシンデピュティくらい)なので、テン乗りの横山騎手が思い切って行くようなら頭まであるのではという期待があります。もちろん気性的な点で不安がありますから、飛ぶときは大飛びも有り得ます。近走振るわないこともありますが、今回は今後における試金石となるかもしれません。

以下、昨年の覇者ローゼンクロイツと条件的に有利なエイシンデピュティまで。ローゼンは万全ならこの相手でも実績断然ではあるのですが、昨年の出来にはないようにも思うのでここまでの評価。そして、ヴィクトリーが控えた場合はハナを切りそうなエイシンが前残りの目があるので抑えます。

人気になっているアドマイヤオーラですが、中京がどうですかね。広いコース向きのタイプと思いますし、馬群が固まる展開になりそうなので大外を回しざるを得ないようにも感じます。ドバイ帰り初戦ということもありますし、ここは様子見の方が良いかと感じます。またサクラメガワンダーもフットワークが大きい馬なので、小回りも道悪も本質的にはマイナスでしょう。器用なタイプではないですから、内目の枠も苦労しそうな気がします。

馬券は馬連で◎からが基本ですが、▲からのタテ目もおさえようかと思います。単式なら◎○▲までが頭候補です。

その他の注目レースとしては、残念クラシックとなった中京準メインの白百合ステークス。ノットアローンの信頼度はそれなりに高そうですが、相手はルールプロスパーの前残りか、メイショウベルーガの直線強襲か。そして良馬場ならの条件付でヒルノラディアン。こんなところを狙います。シングライクバードとか来られたらお手上げです。

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2008.05.28

モヤモヤした結末

遅きに失した感は否めませんが、一応オークスを振り返っておきます。

20080525

東京11R 優駿牝馬(オークス)
1着 ▲15.トールポピー
2着 -06.エフティマイア
3着 -10.レジネッタ

6着 △04.レッドアゲート
7着 ○18.リトルアマポーラ
8着 ◎12.ソーマジック
12着 △09.ライムキャンディ
15着 △14.カレイジャスミン
16着 △13.スペルバインド

前日からの雨で馬場が渋りつつも発走までにはやや重までに回復し、ズブズブの道悪というわけでもありませんでした。レースは大方の予想通りエアパスカル、ブラックエンブレムのウォーエンブレム産駒2頭が先導する展開になり、入りは1000mが61秒4。大きく馬群が動くことなくそのまま直線に向くと、粘りこみを図るブラックエンブレムに内からソーマジック、レッドアゲート。外からエフティマイアも迫りますが、直線半ばからトールポピーが鋭く内に切れ込みつつ伸びてくるとそのまま差し切りました。2着にエフティマイア、3着には最後に内から伸びたレジネッタが入りました。

後半1000mが61秒5で上がり3Fが35秒7ですから、典型的なワンペースの競馬に見えます。もちろん馬場渋化の影響はあるのですが、それでも2分29秒になんらんとする走破時計は厳しいレースを物語る数字かも知れません。結果的に逃げた馬も残りつつも馬群の中段から伸びた馬が上位を占めた形になりましたが、それらはみんな桜花賞直行組であり、期待されたトライアル組はレッドアゲートの6着が最高という冴えない着順に終わっています。

勝ったトールポピーについては、事前にも書いたとおり距離適性と上がりがかかる競馬がまんまとハマりました。2歳女王ですから力があることは衆目の一致だった訳ですが、これがパンパンの良馬場だったらと考えると、今回の天候悪化の恩恵を最大限に活かした感はあります。問題は直線で大きく内に斜行して4頭の進路を妨害したこと、と考える人も多いと思うのですが、個人的にはこれも競馬と受け入れることにしています。もちろん褒められた騎乗とは思いませんが、馬は強かったと思いますし、今更物議を醸しても…という気もします。ただしこういうことの積み重ねが信頼の低下、ひいては競馬離れがすすむ原因になるのだとすれば、JRAは大いに考える必要があるとも思います。

驚いたのが2着のエフティマイア。いかに桜花賞2着馬と言えども、今回は距離的に厳しいとの見方が大勢であったと思います。父フジキセキ、母の父ニホンピロウイナーの血統で2400mを勝ち負けする底力は圧巻としか言いようが無く、レース振りも王道を行くものでした。この馬は想像以上に強いとみんな気がついてしまった以上、次走からは人気を集めると思います。

本命に推したソーマジックは道中不利を受けた1頭であり、本当のところ力が足りたのかどうかは分かりません。道中は好ポジションにつけて直線入り口で早々と先頭を捉える位置にいましたから掲示板くらいは十分有り得たと思いますが…馬券に絡めたかどうかは正直微妙なところではないかと感じています。ただし適性的にはよい条件だったと思うので、追いかけてみたいと思います。一方対抗のリトルアマポーラは直線伸びず8着。枠順や馬場状態以前にコンディションがいまひとつだったのかも知れません。これで終わる馬とは思いませんが、案外な凡走でした。

長い審議もあってモヤモヤしたまま終わってしまったオークスになりましたが、ダービーはもっとスカッとした結果になってほしいですね。とりあえず調教をチェックしてから事前予想を始めようと思っていますが、ダービーも難しそうです…。

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2008.05.25

オークス最終予想

天候悪化から三場ともに馬場が重くなったようで、朝から随分荒れていたようですね。今週は中京が開幕週、新潟が最終週、東京は仮柵移動とそれぞれに馬場変化があったので、土曜日は少ししか手を出しませんでした。得意にしているダート2100mの東京10Rは無難にとれましたが、他がいまひとつ。中京は開幕週らしく外差しが届かない…ですね。

オークスも当然雨の影響を受けるわけですが、14時40分現在でやや重発表。しかし昨夜の雨はわりと激しかったと思いますから、いかに水捌けの良い東京といえども多少なりとも上滑りするような馬場には違いないと思います。ノメるタイプの馬は要注意ですかね。

◎12.ソーマジック
○18.リトルアマポーラ
▲15.トールポピー
△04.レッドアゲート
△14.カレイジャスミン
△13.スペルバインド
△09.ライムキャンディ

事前の展望からほとんど変わっていません。想定どおり雨が降ったこと、そして思ったより人気に偏りが出ていないことから、人気どころから入ることにします。最終的に桜花賞馬レジネッタを消して、クイーンステークス2着のライムキャンディを加えています。

馬別の分析は大体済んでいるので、ポイントだけ整理します。馬場は内外の差が無くなり、立ち回りがうまかった馬が有利。つまり外枠は基本的に不利です。リトルアマポーラはどの位置で競馬が出来るかが全てで、あまり後方待機になってしまうと届かない可能性があります。逆にソーマジックはそれなりの位置に付けられそうなので(切れる脚が無いので早め進出はやむをえないところもあり)安定感を信頼しての本命です。

前が残る線も捨て切れないところで、カレイジャスミンの粘り込みは要注意。レッドアゲートは好枠を引いていることもあって先行馬群につけると思いますが、前走の走りが本物かどうかが重要で、相手が一気に強化されるここで同じ競馬が出来れば頭まであると思いますが、私は逆に張ってヒモ穴評価としています。

印を回していないところで穴っぽいのは、内のシャランジュと外のオディール。シャランジュはテン乗りの横山騎手の手綱に注目されるところですが、道悪に実績がありますし母の父コマンダーインチーフは適性的にもズバリです。一方のオディールは桜花賞を人気で大飛びしており、今回は距離不安という見方もあって人気を下げています。ただしこの馬も母の父はダルシャーンですから、こなしても不思議はありません。マークが外れて気楽に乗られると怖い一頭です。

馬券はとりあえず◎○2頭軸が本線ですが、ソーマジック1頭軸でもいいかも知れないと思っています。

裏の東海ステークスは、不良馬場がどう影響するかが問題です。下手すると人気馬丸とびも有り得ますが、人気どころではフィフティーワナーとサンライズバッカスの2頭が馬場適性上は上位と見ます。ただしこの距離ですから、一筋縄ではいかないでしょう。外の7枠が面白いのではないかと考えています。

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2008.05.23

オークス展望

そろそろオークスのことも考えなきゃと思い立ってから、早や3日過ぎてしまいました。気がついたら枠順も出てますし。うーん、どうもテンションが戻ってこないですね。天皇賞春をピークにどんどん下降している気がします。ただ、だからといって「じゃあ買わなきゃいいじゃん」と言われると、そういうわけにはいかないと思ってしまうのは、競馬フリークの悲しい性でしょうか。

3歳牝馬が芝2400mの舞台で戦うオークスですから、みんな距離適性に多かれ少なかれ不安を抱えつつ、様子を見つつ、というスローペースが思い当たるわけですが、昨年も一昨年も実はそれなりに流れています。今年は積極的にハナを主張しそうな馬が見当たらないのでスロー必至との見方ですが、蓋を開けたら行く馬は行く、ということも無いとは言い切れないかもしれません。

ただひとつはっきりしているのは、基本的には差しが優勢であるということ。ハナを切っての逃げ残りは可能性が無くはないのですが、先行勢が丸残りというのはまず考えにくく、差し馬が台頭する傾向にあります。場合によってはあり得ないようなところからぶっ飛んでくることもあり(近年ではシーザリオなど)、スローになったから前が残るという短絡思考は通用しない可能性が高いということになります。

今回もうひとつファクターとして無視できないのは、週末の予報が雨であるということです。土曜から降り始めて日曜まで続けば、最低でもやや重程度にはなるはずです。パンパンの馬場で切れを武器に戦うタイプよりは、長くいい脚を使える渋太く伸びる馬、少し上がりがかかった方がプラスに働く馬などが、有利になることが考えられます。

このような要素を踏まえて、今の時点で私が有力と考えているのはこのあたりです。

○ソーマジック
○リトルアマポーラ
▲トールポピー
△スペルバインド
△レッドアゲート
△カレイジャスミン
△レジネッタ

上位2頭はかなり有望と見ています。ともに中段から差してくるタイプで、血統的に距離延長は歓迎。道悪もかなり向くとみます。ソーマジックは人馬ともにそつがなく、非常に安定しているのが強みです。頭までキッチリという自信はありませんが、連軸としては信頼度が高そうです。リトルアマポーラは能力比較ではメンバー中随一と思っていますので、多少無理な展開でも力だけで持ってくる可能性があるのではと思っています。敢えて課題を言えば、東京で実績がない鞍上がどう乗るかに尽きます。

トールポピーは元々オークス向きと評価されていた馬で、ジュベナイルフィリーズ勝ちの実績からマイルへの指向性を、直線一気の競馬振りから切れ勝負のタイプとのイメージを抱きがちですが、恐らく真逆ではないかと考えています。エンジンのかかりが速いタイプではないので上がりが掛かる方向への変化は歓迎のクチで、血統背景からも距離延長、東京変わりはプラス必至。前走の着順や兄フサイチホウオーがダービーで惨敗していることから人気を下げるようなら、ここは買うべきとみます。

スペルバインドは体重がこれ以上減ると不安ですが、維持できるようなら一転有力。血統背景から東京2400mはベストの舞台と思います。レッドアゲートは前走の圧勝劇で下手すると1番人気もあり得るため、同じく人気が予想されるリトルアマポーラとの両取りはできれば避けたいのですが、枠順を考慮すると立ち回りは楽そうで無印は怖いというのが本音。カレイジャスミンは前走が前に行って粘る競馬で、同じレースが出来ればあわよくば、というパターンが考えられる唯一のタイプと考えています。同じ逃げでも

取捨がかなり難しいのが、桜花賞馬レジネッタ。フレンチデピュティ産駒は活躍目覚ましく、特に東京での実績が高いのが特徴。サンデーサイレンスの肌との組み合わせでより信頼度が増します。ただしこの馬自身が果たして2400mをこなすかどうかについては難問…ですね。ちなみに同じ組み合わせの配合であるアロマキャンドルについては、前走があまりにも鮮やかな勝ち方だっただけに反動が気になって評価を下げています。

他にも気になる馬としては、まずはそれなりに前に行きそうなウォーエンブレム産駒の2頭、ブラックエンブレムとエアパスカル。同産駒らしくいずれも折り合いに課題があり、距離延長がプラスに働くとは思えないため今回は見送るつもりです。あとは武豊と横山典弘の東西エースが騎乗するマイネレーツェルとシャランジュ。どちらも一発が無いとは言い切れませんが、底力勝負できるタイプでもないので強気にはなれないです。怖いのは怖いのですけどね…。

とりあえず上位2頭はほぼ確定のつもりです。ヒモは困ったら或いは総流しも…というところですが、あと2日ありますのでじっくり悩んでみようと思います。

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2008.05.20

特別展「天馬」

奈良国立博物館で開催されている特別展「天馬」を見に行ってきました。コンセプトについては公式サイトの方を見ていただきたいのですが、古今東西の馬、特に翼を持つ天馬(ペガサス)に関する美術品や骨董品が集められており、馬好きの博物館好きとしては非常に楽しめる内容でした。

Tenma1 Tenma2

この展示にはJRAが協力しており、本展示とは別にJRAのコーナー「ターフを翔ける天馬たち」もあり、テイエムオペラオーやシンボリルドルフの勝負服や蹄鉄などが展示されていました。そこには様々な種類の蹄鉄や鞭、そして普段のレースで使われる馬具なども展示されていたのですが、それについてJRAの職員であろう係員の方にいろいろと説明をしていただきました。

たとえば、騎手が被っているヘルメットは有名なヘルメットメーカーであるアライ製で、素材は内側が発泡スチロールで外側はカンガルー革なのだそうです。また、斤量を調整するための錘(おもり)は平地レースと障害レースではつけるところが違う(より馬の負担にならないように工夫されている)そうで、実際の錘も展示されていました。こういう部分は知る人ぞ知る話だとは思うのですが、普段これだけ競馬をやっていてもなかなか知り得ないことなので、興味深い内容でした。

奥のブースには勝負服を着て撮影できるコーナー(勝負服はメイショウやタニノなど3種類)や京都競馬場のミニチュア模型なども展示されており、スペースこそ狭いものの競馬ファンにはなかなか愉しみ甲斐のある展示になっていました。本展示を先に見て回った後だったので、かなりおなかいっぱい感がある状態だったのですが、まさに別腹的に見ることができました。

この特別展は6月1日までの開催になっているので、お近くの方や興味のある方は足を運んでみてはいかがでしょうか。ちなみに奈良国立博物館は奈良公園の中にありますので、周りは鹿だらけです。鹿と触れあって癒されてみるのも一興、です。

Shika1 Shika2

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2008.05.19

惨敗の中にも光明

20080518

東京11R ヴィクトリアマイル
1着 -06.エイジアンウインズ
2着 ▲09.ウオッカ
3着 △02.ブルーメンブラット

7着 △04.ジョリーダンス
9着 △11.トウカイオスカー
12着 ◎18.レインダンス
14着 ○03.ローブデコルテ

レースは戦前の予想通りスローペースで流れて、入りの3Fは35秒7。案の定最後は瞬発力勝負の競馬になりました。1、2着馬のみが33秒台前半の上がりを繰り出していますが、4着に先行したヤマニンメルベイユが残っていることを考えると、差し馬としてはこれくらいの脚を使えないと上位には食い込めないレースだった、ということになります。

勝ったエイジアンウインズは前走逃げての快勝から今回は好位に控える競馬で、直線半ばから追い出すと鋭く伸びてウオッカの追撃を封じ切りました。前走が1F短い1400mでワンペースの逃げ切りというレースでしたから、正直ここまでの脚を使えたというのは驚きだったのですが、馬が成長しているという一言に尽きるのかもしれません。今回はお客さん扱いで展開のツマくらいにしか考えてなかったので、少し茫然としてしまいました。

2着のウオッカは上がり最速の33秒2で2着。道中若干掛かるようなところがありましたが、今回はかなり中身の濃い競馬をしたと思います。武豊騎手が語るとおり、どうしても最後の詰めが甘いというか自分でやめてしまうようなところが見受けられる走りが続いているのですが、今回の競馬で改めて左回りでの爆発力が証明されたわけで、今後のローテーションには注目したいところです。

私の予想は本命対抗が2桁着順に沈んで惨敗、なのですが、その割には結構楽しめました。レインダンスは懸念だった太め残りが解消してすっきりした馬体になっており、レースでもすんなり先行馬群にとりついて非常にいい感じでした。直線半ばくらいまではまさに思い描いた通りの競馬でしたが、追われてからフォームがバラバラになってしまい失速。この辺りが近走不振の原因なのかもしれません。行きっぷりは昨秋の好調時を髣髴とさせただけに最後は残念でしたが、復調の兆しは感じました。右回りの2000m前後に出てくれば、次こそ狙い目と考えたいです。

ローブデコルテは全く見せ場なし。ペースを考えてのことかそれなりに前付けだったと思いますが、身上の末脚は不発に終わりました。これは少し原因が見えませんが、スローの上がり勝負よりはもう少し流れた方が良かったのかもしれません。

ちなみに、その他の狙いレースで挙げていた京都メインの栗東ステークスが軸馬ジョイフルハートが2着で本線的中しており、今週も気が抜けた状態でのG1観戦でした。とりあえず土曜のツケは返しておきましたが恥はまったく雪げていないので、オークスは何とかスカッと当てたいところです。

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2008.05.18

ヴィクトリアマイル

ヴィクトリアマイルの馬柱を見ながら悩みつつ眠ってしまった昨夜でしたが、どうにも面白みに欠けるG1になった気がして個人的に盛り上がりがいまひとつです。やはりここにダイワスカーレットの名前がないのは大きいなぁと感じる次第でありまして。

積極的に前に行きそうなのがエイジアンウインズとヤマニンメルベイユくらいしか見当たらないので、どう捻ってもハイペースは望み薄と考えています。そうなると昨日の京王杯同様に直線での差し比べということになりますが、であればトラックバイアスを勘案して…という考証を経て、こんな予想になりました。

◎18.レインダンス
○03.ローブデコルテ
▲09.ウオッカ
△04.ジョリーダンス
△02.ブルーメンブラット
△11.トウカイオスカー

レインダンスを狙ってみます。大外枠が良いと言うわけではないのですが、内で包まれたりするよりは競馬しやすいのではないかと思います。折り合いにさほど課題のない馬なので、スローの展開から直線上がり勝負というのは向くはずです。コーナーから直線入り口辺りの内側が馬場悪化の傾向なので、いいところを選べるというのも良いです。ここまで人気が無いならおいしいんじゃないでしょうか。

対抗はローブデコルテ。言わずと知れた昨年のオークス馬で東京実績は問題なく、末脚勝負も臨むところ。コジーン産駒ですし阪急杯で3着しているように距離はこれくらいの方が向くと思いますので、今回は満を持してという気がします。レインダンスとの後先は枠順を勘案してのものなのですが、うまく捌ければ距離ロスの無いこちらの方が有利になるかもしれません。

断然人気のウオッカは単穴評価。実績を考えるとこれ以上下げられないのですが、なにかモヤモヤとした不安があるのも事実です。前走ドバイからの復帰戦というのは馬の良し悪しを問わず苦戦する傾向にあります(帰国後の春シーズンでG1を勝ったのは昨年のダイワメジャーとアドマイヤムーンのみ)から、調整の難しさをどう克服するかが鍵でしょう。掛かるところがある馬ですからペースが落ち着きそうなのも不安で、その辺を減点してのこの評価です。

連下勢は、東京マイルで実績の高いジョリーダンス、石坂厩舎へ移って馬が変わってきたブルーメンブラット、そして差し勝負なら穴で一考のトウカイオスカー。ただ、トウカイオスカーよりもレインダンスの方が人気が無いんですよね。少し違和感ありますが、横山騎手への信頼感がそれだけ高いということでしょうか。

人気どころで無印にところでは、まず休養明けを嫌ってベッラレイア。ひとつ叩いておければ全然変わったと思うのですが、秋華賞以来でいきなりはちょっと狙いづらいです。そしてニシノマナムスメですが、この馬は脚の使いどころが難しいですから東京のように直線の長いコースは紙一重…と思います。前走は人気薄の気楽さで好走しましたが、今回はマークを受ける立場になりそうですから強気には推せないという見解です。

馬券はレインダンスを中心に、単勝と馬連で印に流します。タテ目はほどほどで…人気が無いのでワイドでもいいかもと考えています。

ちなみに、今日の狙いレースは東京10レースと京都のメインです。東京の方はアントニオマグナム、京都メインはジョイフルハートの復活に期待しようと思います。

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2008.05.17

見事なまでのニアミス馬券

20080517sc

東京11R 京王杯スプリングカップ
1着 △12.スーパーホーネット
2着 △06.キストゥヘヴン
3着 ◎13.スズカフェニックス

10着 ○03.ドラゴンウェルズ
14着 △15.コスモシンドラー
15着 ▲04.ダンスフォーウィン

…まあ、一応取れなくない印だったはずなんですけどね。つくづく馬券下手です。何やってんだという感じです。

レースは内枠のインセンティブガイが単騎で逃げる展開で、入りの3Fは34秒7とスローペース。直線を向いて内の馬が追い出し始めますが、実に伸びません。直線半ばで馬場の中央からスーパーホーネットが力強く抜け出すと、そのまま完勝。大外を回ったスズカフェニックスはキストゥヘヴンにも差し及ばずの3着でした。

飛ばす馬がいないのである程度落ち着く可能性は考慮していましたが、ここまで遅いのは想定外でした。仮に後方待機でも差し届く予定だったスズカフェニックスがコンマ3秒足らなかったのは、このペースによるところはあると思います。もちろん勝ったスーパーホーネットは強い競馬でしたが、スズカがうまくいかなかったイメージの方が強かったように感じました。スーパーホーネットは今回マイナス6キロで激走ということで、次走は馬体の維持が絶対条件になりそうです。

キストゥヘヴンはこの馬としては出色の末脚を繰り出して、人気2頭の間に割って入りました。やはり仕上がっていましたね。惜しむらくはこの走りはヴィクトリアマイルで見たかったように思いますが、さすがは桜花賞馬というところを見せてくれました。次走はどうなるのか気になりますが、安田記念に出てきたとしても決して侮れない存在になったような気がします。

印を重くしたドラゴンウェルズ、ダンスフォーウィンはともに馬群の中段を内目を通って追走、直線半ばで追い出しにかかりましたが、伸びが鈍かったですね。上位3頭の上がり3Fがそれぞれ33秒0、33秒2、32秒9ですから、34秒前後の上がりだった2頭は直線だけで1秒近く置かれたことになります。キングストレイルだけはラチ沿いから伸びて粘りましたがそれでも33秒7であることを考えると、Aコースと言えども内は渋いと言いざるを得ないですね。

コスモシンドラーについてはただただガッカリでした。スタートが一息だったこともありますが、この展開で最後方待機ではどうやっても無理です。馬の調子云々というよりは展開に殺された、作戦の失敗、そんなところではないでしょうか。

明日のヴィクトリアマイルに向けてかなりテンションが下がってしまいましたが、冷静に考えれば軸1頭マルチならとれているわけですよね。要は買い方です。予想は…微妙ではありますが…少しずつ精度が戻りつつあるので、何とかビシッといきたいところです。今のところは少し穴目に張ろうと考えています(トウカイオスカー辺りが面白いですね)が、最終的な予想は明日更新の予定です。

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京王杯スプリングカップ

ヴィクトリアマイルの予想があまり進んでいません。密かに期待していたキストゥヘヴンが除外されるというアクシデントもあり、少しテンションが上がってきていません。とりあえず今日のメインレースである京王杯をしっかり当てて、明日に向けて弾みをつけたいと思っています。

◎13.スズカフェニックス
○03.ドラゴンウェルズ
▲04.ダンスフォーウィン
△12.スーパーホーネット
△15.コスモシンドラー
△06.キストゥヘヴン

人気でもスズカフェニックスの軸は揺るがないと考えました。前走の高松宮記念は致命的な出遅れがありながら、直線は3F32秒台の末脚で猛追して3着。2走前の阪急杯では59キロを背負ってタイム差なしの2着に入っており、58キロの今回はこのメンバー相手に大崩れはないのではと思います。

対抗には、復調気配のドラゴンウェルズを狙います。暖かくなって調子を上げてきた感があり、前走ダービー卿では先行して2着。折り合いに不安のある馬がスローペースでしっかり折り合えたのは収穫でした。元々しっかりしている末脚が生かせる東京はベストの舞台で、1400mもスワンステークス3着から向くと思います。

単穴はかなり野心的なチョイスですが、ダンスウォーウィン。実績的には東京1400mが一番合うはずです。時計勝負にも強いです。相手は強くなりますが、昨秋の好調時の走りが実現できれば十分太刀打ちできる能力があると思います。斤量57キロで結果が出せていない点が不安ではありますが、そこさえ克服できれば大駆けも期待できます。

スーパーホーネットは人気の一角ですが、前走初めての1200mからの距離延長と58キロの斤量が少し気になります。実力通りであればスズカフェニックスとの2強と思うのですが、ここは少しだけ評価を下げておこうと思います。そして大穴狙いはコスモシンドラー。谷川岳ステークスの走りに復調の兆しを見ました。関東に転厩したことが良い方向に出ていれば、ここは楽しみと思います。

最後に加えたキストゥヘヴンは、本来はヴィクトリアマイルを目指していた馬。安田記念を睨んでのプレップレースとしての仕上げであろう他の馬に比べて、ここを目標に仕上げてきている強みはあると思います。東京コースは実績不足に見えますが、昨年のヴィクトリアマイル4着なら足りなくはないでしょう。牡馬一線級との手合わせですから強気にはなり切れませんが、馬券絡みの可能性は捨て切れないところです。

馬券はスズカフェニックスの1頭軸、或いは◎○、◎▲の2頭軸で三連単マルチを買いたいと考えていますが、ダンスフォーウォンとコスモシンドラーは複勝やワイドで狙っても十分おいしいと思います。

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2008.05.15

京王杯スプリングカップ展望

今週のG1はヴィクトリアマイルですが、それに先駆けて土曜日に行われる京王杯スプリングカップを予想してみようと思います。個人的に得意としているレースでもあり、尚且つ翌日の馬場検討をする上での参考にもなるので、注目しているレースです。

過去20年くらいのレースを改めて見てみた(といってもグリーンチャンネルの重賞メモリアルをボーっと眺めただけですが)ところ、最近は比較的前が残っている印象がありました。そこで、前残りを狙い目にした内容で話をまとめようと近年のデータを調べてみたところ、実はそうでもないということに気がついてしまいました。

以下に、このレースの各年の走破時計と入り3F-上がり3F、そして連対馬の脚質と発表の馬場を並べてみました。

2004年 1:20.4 33.8-34.9 差-差 稍重
2005年 1:20.3 34.1-34.8 先-先 良(雨)
2006年 1:21.8 35.2-34.6 逃-差 稍重
2007年 1:20.0 34.1-34.7 差-差 良

短距離ですから前傾になることが多く、特に2004年は馬場を考慮しても結構速い入り方です。案の定上がりは時計ひとつくらい遅くなっています。逆に2006年は、馬場の問題もあるかもしれませんが前半スローで流れた結果、逃げたオレハマッテルゼがそのまま逃げ切ったレースでした。この辺りは別に京王杯だから云々という話ではなく、ごく一般的な話ですね。

ここでポイントとして挙げたいのは、まずは走破時計。余程の馬場悪化でない限り、1分20秒台の時計は出るだろうと考えるのが妥当です。まずはこれでふるいにかけられると思います。そして脚質ですが、実は基本は差しが強い傾向が出ています。唯一先行馬同士で決着している2005年も、3着は差してきたテレグノシスですから、差し馬が馬券に絡むのは確実と見てよいと思います。

これらに加えて重要なファクターとして浮上するのが、毎年悩まされるトラックバイアスです。グリーンベルトと呼ばれるラチ沿いのスペースが発生した年はそこを通った先行馬が健闘するのですが、内が荒れると極端に外差しが台頭する傾向にあります。今年の問題はまさにここで、先週のNHKマイルカップが内差しの馬同士で決まったというのをどう見るかに尽きると思います。極端な外差し、外枠はあまりよくないような感じがするのですが…。

以上の要素を踏まえて、前々日の段階で気になる馬を挙げてみます。

○スズカフェニックス
○ドラゴンウェルズ
○ダンスフォーウィン
△スーパーホーネット
△コスモシンドラー

スズカフェニックスとスーパーホーネットは能力、実績ともに上位の存在ですが、スーパーホーネットは58キロの斤量だけが心配材料。前走で復調の兆しを見せたドラゴンウェルズは東京替わりで進境が見込めます。穴っぽいところでは東京1400mがベストの条件と思われるダンスフォーウィン。こんなところでしょうか。

時計の比較だけだと前走谷川岳ステークス組が上に来るのですが、2着のインセンティブガイは展開的にやや恵まれた印象がありますし、ハイソサエティーは逆に切れ負けする気がします。3F33秒台の上がりを使って0.4秒差6着まで追い上げたコスモシンドラーが唯一気になるところですが、現時点では連下候補までと考えています。

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2008.05.14

サドラーズウェルズの引退

日曜の早朝に海外から飛び込んだニュースに心を躍らせた競馬ファンも多かったと思いますが、北米に遠征しているカジノドライヴ(牡3、藤澤和雄厩舎)が当地のG2戦ピーターパンステークスを勝利しました。日本馬の海外遠征での勝利は昨年のシンガポール航空国際カップのシャドウゲイト以来になりますから、実に1年振りくらいの朗報ですね。次走は兄姉に次ぐ3連覇がかかったベルモントステークスになりますが、ここでもいいレースを期待したいところです。

私は以前から海外の競馬もわりとこまめに追っているつもりなのですが、今週ひとつ大きなニュースがありました。アイルランドで種牡馬として繋養されているサドラーズウェルズが、生殖能力の低下を理由に種牡馬を引退するとのことです。これは特に欧州の馬産界では大きな出来事として伝えられているのですが、ある意味「ひとつの時代の終焉」と言っても過言ではない大きなターニングポイントではないかと感じています。

かつて日本にもノーザンテースト、サンデーサイレンスといった大種牡馬が君臨した時代がありました。ともに日本の生産馬の血統分布を塗り替えたと言わしめるほどの影響力を発揮したわけですが、サドラーズウェルズはもしかしたらそれ以上に大きな存在だったかもしれません。英愛リーディングサイヤーに輝くこと実に14回、60頭以上のG1ホースを輩出してきた訳ですから、まさに時代の寵児であったと思います。

産駒はどちらかというと中長距離に強く、軽いスピード勝負よりも力を必要とする馬場を得意とすることが多いです。欧州の芝コースは一部の競馬場を除いてタフな馬場が多く、この特性が存分に生かされる土壌であったと言えると思います。逆に軽いスピードを要求される日本や北米では欧州ほど振るわないのですが、最近では母の父として活躍馬を多く輩出しているようにその影響が及ばないわけではありません。

長い種牡馬生活で輩出してきた産駒には後継種牡馬として活躍している馬も多く、欧州でガリレオやモンジュー、日本でもオペラハウスなどがいます。オペラハウスからはテイエムオペラオーやメイショウサムソンといった活躍馬が輩出されており、これからもサドラーズウェルズの血は広がり続けることと思います。既にリーディングサイヤーの座は明け渡しているので、日本でサンデーサイレンス亡き後に勃発したポストサンデー論争のような混乱は起き得ないかもしれませんが、一時代を築いた偉大な種牡馬として血統図には燦然と輝き続けるであろうと思います。

私は競馬はブラッドスポーツであり、血統なくして競馬は語れないと思っています。サドラーズウェルズの功績は末代まで語り継がれることでしょう。そしてその座を新しい種牡馬たちが争う。これこそが競馬を追いかける醍醐味のひとつではないでしょうか。

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2008.05.11

まずは当てておくことが大事

今日は準メインから手を出してみたのですが、いきなり東京10レースのオアシスステークスで三連複万馬券が取れて、少し流れが変わったのかもと感じていました。東京のダート戦は比較的得意としているのですが、アイスドールが届いてくれて何より。これで気分良くメインレースに臨めました。

20080511nhkc

東京11R NHKマイルカップ
1着 ○09.ディープスカイ
2着 ▲05.ブラックシェル

3着 -14.ダノンゴーゴー

7着 ◎01.サトノプログレス
8着 △08.サダムイダテン
9着 △04.レッツゴーキリシマ
10着 △16.エーシンフォワード

ゴスホークケンがスタートからかなり押してハナを主張し、エイムアットビップとレッツゴーキリシマがそれを追走。ダンツキッスイも外から徐々にそのグループに加わり、前半は馬場状態の割には少し速めのペースで流れました。直線に向いて各馬一斉にゴスホークケン目掛けて襲い掛かりましたが、内から来た馬ばかりが上位に進出し、ディープスカイとブラックシェル、更に最後方待機だったダノンゴーゴーが3着までを占めました。

勝ったディープスカイは後方2、3番手を追走しており、じっくりと脚を溜める競馬。4コーナーは内目を回り、ゴスホークケンの内を狙って伸びてきました。前半控えた分だけ終いの脚は鋭く、最速上がりで後続を突き放す強い競馬。馬場が思ったよりも回復していたのもこの馬には良かったのだと思います。次走はダービーに向かうとのことですが、今年の混戦クラシック戦線の主役に躍り出る可能性が出てきました。

2着ブラックシェルは道中は中段からレースを進め、早め早めの競馬。追ってズブさのある馬だけにこれが最善手なのだろうと思いますが、結果的に勝ち馬の切れ味が勝った結果になりました。NHKマイルカップの親子制覇はなりませんでしたが、前走の皐月賞から一変したように広いコースが向くのは明白で、直線の長い東京も良いと思います。この馬もダービーに出走してくると思いますが、展開次第で食い込んでくるのではないでしょうか。

本命を付けたサトノプログレスは、直線半ばでは少し色気のある位置取りだったのですが、差し比べの形になってついていけなくなり7着。前が少し速くなったことはこの馬には良かったのですが、最内枠はプラスにはならなかったかも知れません。それでも外を回るよりは着は良かったのではないかと思います。勝ち馬が上がり3Fで33秒9という脚を使っていますから、それに太刀打ちできる脚はなかったということになりますかね。

残念だったのはサダムイダテン。各馬が避けていた内を通っていましたが、最後は脚色が冴えませんでした。復活はまたもお預けとなってしまいましたが、もしかしたらこの馬、血統通りダートの方がよいかもしれません。

馬券はとりあえず印上位4頭ボックスで無難に的中。思ったより人気サイドになった(最終的に1番人気と3番人気)ため湿っぽい払い戻しになりましたが、まずは当てることが重要ですから…これで来週も戦えそうですし、ヴィクトリアマイルはしっかり事前検討したいと考えています。

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2008.05.10

NHKマイルカップ

土曜競馬は坊主でした。京都新聞杯は軸に推したヒルノラディアンがまったく手応えなしのブービー負け。明らかに馬場を苦にした感じでした。大丈夫だと思ったんですけど、難しいですね。一方の新潟大賞典は、フィールドベアーが2着なら何とかなったんですが、ハナ差に泣いてしまいました。予想では触れなかったプリンシパルステークスは、殿人気の2着アグネススターチが買える訳もなく、1着4着が精一杯でした。

考えてみたら、とんと馬券が当たっていません。もちろんまったくゼロという訳ではありませんが、重賞や狙いレースは1ヶ月くらい無風のような気がします。G1はフェブラリーステークスを的中した時点でスミイチフラグが立ってしまっている感すらあり…今週から東京で5週連続G1となりますが、このあたりでひとつ何とかしたいです。来てほしいですね。大きな風が。ビッグウェーブが。

枕が長くなってしまいましたが、明日のメインはNHKマイルカップです。昨年は17番人気→1番人気→18番人気という組み合わせで大荒れでしたが、今年も昨年同様に馬場が渋ってきました。さしずめ風雲急、というところでしょうか。本当は軸にする気だったアサクサダンディが回避してしまった時点でかなりテンションが下がっていたのですが、気を取り直して予想します。

◎01.サトノプログレス
○09.ディープスカイ
▲05.ブラックシェル
△08.サダムイダテン
△16.エーシンフォワード
△04.レッツゴーキリシマ

上位は差がないというのは前日オッズを見ても明らかではあるのですが、こんな時こそ、ということで前哨戦を勝ったサトノプログレスに期待してみます。近走実績は中山に集中していますがデビューから2走を東京で使われており、デビュー戦がフサイチアソートの3着、2走目がマイネルチャールズの2着ですから、相手が悪かっただけで適性には問題がないと考えます。内がまださほど荒れていないようですし、この枠は有利と見ていいのではないでしょうか。

対抗には毎日杯勝ちのディープスカイ。本当は雨は無かった方が良かったのですが、このローテーションから来る馬は実績がありますし毎日杯の勝ち方は強い内容でした。長い直線と広いコースが合うのは明らかなので、頭まであっても不思議ではありません。馬場が悪かった京都での500万下がピリッとしない競馬だったので、適性だけが不安材料です。

単穴も非常に迷ったのですが、ブラックシェルを上に採りました。皐月賞は最も向かない展開と思われるスローの上がり勝負で、それでいて2着からはほとんど差のない6着まで迫っています。東京替わりは条件好転、馬場についても苦にしないはずです。父クロフネとの親子制覇の期待がかかりますが、皐月賞2番人気の馬がこれだけ売れていないのなら買いますよ、というところです。

悩んだ単穴候補のもう1頭はサダムイダテン。暮れのラジオNIKKEI杯で見せた猛烈な末脚は、道悪巧者振りを発揮したと考えます。フォーティーナイナー産駒ですから本質的には中距離よりもマイル以下の方が良いでしょうし、母の父サクラユタカオーは東京への適性を感じさせます。テン乗りの岩田騎手がどう乗るかがポイントですが、ここで復活があってもおかしくないと思います。

以下、重賞で2戦連続2着のエーシンフォワード。使える脚はかなり鋭いので、差し比べになれば台頭が考えられます。逆に今以上に馬場が悪くなれば、前残りを警戒してレッツゴーキリシマを抑えたいところです。

人気どころで印を回さなかったところとしてはゴスホークケンとファリダットが居ますが、前者は一変もなくはないと思います。ただし使える脚が限られているので、展開にうまく乗れないと厳しい気がしています。またファリダットは、正直マイルは長いように感じます。これで勝ち切ってしまえるようなら、末恐ろしい馬になるかもしれません。

馬券が非常に難しいのですが、上位4頭はボックスで抑えた方がいいかと考えています。あとはこれで何とかお願いします、とお祈りするだけです。

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京都新聞杯など

直前になってしまったので、自分の覚書として書き込んでおきます。

◎12.ヒルノラディアン
○08.ブラストダッシュ
▲14.ヨドノヒーロー
△05.ロードアリエス
△03.ホワイトピルグリム
△15.グローリーシーズ

前走あざみ賞が着差以上に強い競馬だったヒルノラディアンを軸に指名。少し渋い馬場になっても気にならないであろうキングヘイロー産駒で、極端な後方待機をするわけでもないのに終いの切れは鋭いので、展開が落ち着きそうな今回のメンバーでは有利に働きそうです。

相手は人気になりそうですがブラストダッシュ。連勝した内容はなかなか濃く、調教の動きも良かったように思います。頭期待とまでの信頼感はありませんが、順当なら無難に賞金加算が見込めそうです。また単穴はヨドノヒーローにしてみました。京都の馬場が合っていそうなタイプで、うまく流れに乗れれば一気に前を捉えきれるだけの息の長い末脚があるように思います。

穴候補は3頭挙げましたが、ロードは前残り期待。逃げるであろうマイネルローゼンが早めに失速するようなら、最後はこの馬をめぐる攻防になるかもしれません。そしてヒルノラディアンと同じ前走あざみ賞組からホワイトピルグリム。最後に中間少し順調さを欠いたもののダイナミックなケイコ駆けを見せたグローリーシーズを推します。

馬券は◎から馬連が中心ですが、穴狙いの馬に対してはワイドをおさえたいと考えています。

新潟の方は…正直わからないのですが、素直にサンライズマックスを買うのは癪に触るのでメトロシュタインやフィールドベアーを狙ってみようかと考えています。

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2008.05.08

来年こそは悲願達成を…

菊花賞は都合5回も見に行っているんですが春の天皇賞を現地で観戦するのは実は初めてで、非常にテンションが上がった状態で勇躍淀へ参戦してまいりました。ゴールデンウィークということもあり、人出も大変なものでした。

20080504x

京都11R 天皇賞
1着 △14.アドマイヤジュピタ
2着 -08.メイショウサムソン
3着 ○13.アサクサキングス

4着 ◎04.ホクトスルタン
6着 ▲03.アドマイヤモナーク
7着 △11.トウカイトリック
11着 △12.アイポッパー

スタート良くハナを切ったホクトスルタンが作り出したペースは、1000m通過が61秒、2000mでは2分3秒。13秒台のラップが入らない息の入らない展開での力比べは、最終的に人気馬たちの勝負になりました。スタートで後手を踏んだアドマイヤジュピタでしたが、3コーナーから徐々に進出したメイショウサムソンの後ろを追うように上がっていくと、直線半ばでは先頭に。メイショウサムソンの強襲にあったものの、最後は逆に差し返しての勝利でした。1番人気のアサクサキングスは正攻法の競馬でしたが、3着に終わりました。

アドマイヤジュピタは終わってみれば馬が強かった、的なレースだったのではないでしょうか。後方からレースをせざるを得なくなったところといい、決してうまく運んだとはいいづらい競馬だったと思うのですが、3コーナー過ぎから外を回って上がって行くとメイショウサムソンとの追い比べにも競り勝ちました。走破時計もかなり優秀で、上がり3Fが34秒7。フレンチデピュティ産駒というよりはやはりリアルシャダイのスタミナ、というものを垣間見せたように感じました。

レースを引っ張ったホクトスルタンはやはり最後の1ハロンで脚色があやしくなってしまったのもの、最後まで粘って4着。菊花賞で最後に6着まで下がってしまったことを考えると、一冬を越えてかなり強くなっている印象でした。親子4代天皇賞制覇は残念ながらおあずけになってしまいましたが、直線は声も出させてもらいましたし、いい競馬だったと思います。来年こそは…との期待は大きいです。

驚いたのはメイショウサムソン。3コーナーの手応えを見て「やられた」と思いました。確かにパドックでも少し元気さを取り戻していたように感じましたが、それでも今回は分が悪いと考えていたので、あの走りを見せられると素直に脱帽…です。武騎手との手合わせは微妙と言っていたのですが、さすがは平成の盾男の異名を取っただけのことはありました。ペース判断が絶妙だったのではないかと思います。

20080504

馬券の方はご覧の通り。ホクトスルタンと運命を共にしたというよりは、メイショウサムソンにしてやられたと言った方がよいでしょうか。ともあれ、これでG1は4連敗になってしまいました。ちなみに今回は現地参戦だったのであなけいライブでの更新の予定だったのですが、間が空いてしまったこともあるので天皇賞だけを振り返りました。頻繁に訪問してくださっている方もおられるようで、読んでくださる方のためにも次回はこうならないように頑張って更新しないとなぁ…と反省しています。

このところ馬券の成績が振るわないのですが、G1戦線はまだまだ続くので今週も頑張って予想します。NHKマイルカップの展望は明日更新の予定です。

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2008.05.04

天皇賞予想の結論

今日は天皇賞に現地参戦することになったので、早めに結論を出しておきます。現地でアドリブで買い足す可能性もありますが…その辺りはまたライブ回顧にてご紹介できればと思っています。

◎04.ホクトスルタン
○13.アサクサキングス
▲03.アドマイヤモナーク
△12.アイポッパー
△11.トウカイトリック
△14.アドマイヤジュピタ

このレースの予想のポイントは、展開がどちらに倒れる方に張るかだと思います。昨今のトレンド(?)であるスローペースの瞬発力勝負か、或いは長距離戦らしいスタミナ勝負の我慢比べか。今回のメンバーを見て、私は後者になる可能性の方を採りました。そうなった時に強そうな馬を選んでみたつもりです。

本命のホクトスルタンは、幾分希望や願望込みの評価。親子4代天皇賞制覇の偉業達成が注目されていますが、その部分を抜きにしても前走の競馬は評価が高く、昨秋の頃からは一皮剥けたイメージがあります。アドマイヤメインとの兼ね合い次第ではありますが、すんなりハナなら横山騎手のペースメイキングでうまくもたせてもらえるのでは…と期待しています。最後1ハロンで脚がもてば、十分勝利の目はあると思っています。

対抗は無難ですが前売り1番人気のアサクサキングス。前年の菊花賞馬が天皇賞で強いのは今更言うまでもないところですが、復帰初戦だった前走の大阪杯は59キロを背負いながらダイワスカーレットを負かしに行く競馬で0.2秒差の3着。距離も足らないのではという下馬評からすれば上出来の内容で、叩いた上積みも見込める今回は最有力と見て差し支えないところです。この馬も上がり勝負で分があるタイプではないので、早め早めの競馬をしてくると考えています。

単穴は今回少し人気が下がっているアドマイヤモナーク。距離不安が云われたダイヤモンドステークスを圧勝したあたり、7歳にして3000m級のレースでも戦える力を付けたと見ています。瞬発力はあるものの行き脚が無いため中団から後方に構えることが多く、スローの上がり勝負になると差し負ける傾向にあります。ある程度前が引っ張ってくれれば、末脚が活きる展開になるのではと思います。

以下、トウカイトリックとアイポッパーは昨年の3、4着。共に長距離戦でこそのタイプで、先行して早めに押し切りに行きたいトウカイトリックと息の長い末脚で後半勝負に出るアイポッパー。頭で期待できるとは考えていませんが、馬券絡みは十分有り得ます。そしてアドマイヤジュピタですが、本来はスローの上がり勝負向きの馬と考えていますが、母の父リアルシャダイという血統背景は我慢比べでも持ち堪える素養があるのではと考えて、拾っておきます。大穴としてトウカイエリートも挙げたいのですが、頭数が増えすぎるので印は控えます。

事前予想でも書いたとおり、メイショウサムソンとポップロックは前走内容に不満があるので印は回しませんでした。もちろん変わり身があってもおかしくないのですが、メイショウはどうやら武騎手の騎乗スタイルと馬の特性がマッチしていないような気がします。またポップロックはメルボルンカップ2着の実績が買われているようですが、個人的には3200mで強いタイプには見えないので…切れで勝負するタイプでもあり、早めにペースアップされるとついていけなくなるのではと考えています。

夢と期待を込めてホクトスルタンの単勝を買うつもりですが、色気のある馬券としては◎○の2頭軸。アサクサキングスは1番人気とはいえ単勝3倍台ですから、ここから流しておいても保険は十分利くと思います。

東京のスイートピーステークスはハイカックウとアルダントヌイの2頭軸勝負。新潟の谷川岳ステークスは穴候補としてアポロノサトリを挙げておきます。

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2008.05.03

枕を並べて討死に

20080503

東京11R 青葉賞
1着 -05.アドマイヤコマンド
2着 -10.クリスタルウイング
3着 △14.モンテクリスエス

5着 △15.ニシノエモーション
7着 △09.アルカザン
12着 ▲08.マゼラン
13着 ◎06.ファビラスボーイ
14着 ○11.フジヤマラムセス

参りましたね。ここまで徹底的に裏目になると、悔しいとかなんとかいう感情は無くなってしまいます。

予想していたよりも更に遅いスローペースで、完全に上がり勝負の競馬。ラチ沿いの経済コースを抜けてきたアドマイヤコマンドが抜け出し、2着も最後まで追い出しを我慢していたクリスタルウイング。外目を伸びてきたモンテクリスエスは出負け気味で出たり入ったりの競馬。いかにやや重といえど勝ち時計が2分26秒9とは…また随分とかかったものですね。

ファビラスボーイは2番手追走から直線入り口で早くも先頭に並びかける展開でしたが、追ってサッパリでズルズル下がっていきました。これが休み明けの分といわれるとそれまでかもしれませんが、にしても全然見せ場無しは無残の一言でした。フジヤマラムセスはこの展開で後方から行ったのでは為す術なしという感じで着順ほど悲観的ではないものの、乗り方には大いに不満が残りました。

問題はマゼラン。前が壁になったとの実況でしたが、実際はどうだったんでしょうか。確かに身が入っていないような気がして頭勝負はしなかったのですが、それでも3着はしっかり確保できると思っていました。それがこの結果ですから…もう少し流れてくれないとダメだったのでしょうか。ファビラスボーイ共々、調整に問題があったという結論にするしかないのでしょうか。

ラップなどゆっくり見てみる必要がありますが、少し特殊な競馬になってしまった気がします。ダービーはこんなに甘い競馬にはならないでしょうから、今年もやはり青葉賞組は厳しい戦いになるのかもしれません。

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青葉賞

期待された良血馬でダービー一本に絞ってきた馬が例年よりも多い今年のクラシック戦線、それだけダービートライアルは重要度が高くなりそうです。今日は本番と同じ舞台で行われるG2戦、青葉賞。注目の大物がどういう競馬を見せるのか、目が離せないところです。

今開催の東京は馬場コンディションが良好ですが、今日は雨の影響でやや重馬場。典型的な軽馬場向きの馬には少しマイナス要素になるかもしれません。開催前半で脚質的には内枠先行有利と考えられがちですが、今の馬場はそこまで極端なトラックバイアスも無いと考えています。この時期の3歳にとっての2400m戦は、地力勝負の競馬になるのではないでしょうか。

◎06.ファビラスボーイ
○11.フジヤマラムセス
▲08.マゼラン
△15.ニシノエモーション
△14.モンテクリスエス
△09.アルカザン

実力伯仲の難しいメンバーになりましたが、ここは既走実績からしっかりした末脚が使える馬、2400mをしっかり走り切れるスタミナのある馬を中心に考えたいと思います。軸は前走セントポーリア賞で強い競馬を見せたファビラスボーイ。少し間隔が空きましたが、調教でもよい動きを見せており状態に不安はなさそうです。テン乗りの吉田隼人騎手がどう乗るかが最大の鍵ですが、東京に適性のあるジャングルポケット産駒、母もジャパンカップ2着のファビラスラフインという良血に期待します。

対抗は少し捻ってフジヤマラムセス。前走は出遅れて差し届かずでしたが、上がりで使った脚は勝ったニシノエモーションと同じ。東京のデビュー戦では3Fで33秒9という末脚を使っており、切れ勝負なら引けをとらないと思います。母の父リアルシャダイという血統背景からも距離は問題ないでしょう。後藤騎手がファビラスボーイではなくこちらに乗ってきたというところも気になります。

スケールでは1、2を争うマゼランですが、今回は単穴評価。前走は同じ東京2400mで2分25秒7という好時計で勝っており、距離やコースに不安はありません。角居厩舎らしい調教はここでパンパンに仕上げるつもりはないのでしょうが、古馬オープン相手に見劣らない走りを見せています。調整過程が順調さに少し欠く内容だったのでここが必勝というよりも試金石として注目したい馬ですが、3着は外さないと考えています。

以下、連下に3頭。ペースが落ち着くことが予想されるので、折り合い面で不安の無いシンボリクリスエス産駒2頭。本当は内のトレノクリスエスも気にはなったのですが、距離経験の差で印は回していません。そして鋭い末脚を持つアルカザンを最後に加えましたが、この馬は頭が高いのでそのあたりが少し心配でこの評価にしました。

アドマイヤコマンドは良馬場の方がよいと判断、オリエンタルヨークは上がり勝負に不安、クリスタルウイングは乗り難しさが気になり評価を下げています。本当は怖いんですが、あまり手を広げてもということで線を引きました。先に挙げた馬たちにまったく及ばないとは思っていませんが、適性などを勘案して取捨をしてみました。これがいい方に出ればありがたいんですが…。

馬券は◎○からの馬連を基本に考えています。フジヤマラムセスは人気がなさそうなので、相手を手広くしても大丈夫そうです。

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2008.05.01

天皇賞を展望してみる

クラシックは事前からみっちりと予想をしていたのですが、結果は的中なりませんでした。逆に予想へのモチベーションがあまり高まってこない今年の天皇賞ですが、かえってこういう時の方が当たったりする…といいですね。木曜になって既に枠順も出ていますので、メンバー比較と展開予想を少ししておきたいと思います。

今年は絶対的な本命が不在という下馬評で、混戦といわれている天皇賞。そのひとつの要因に、前哨戦で有力と目されていた馬がピリッとしなかったことがあるかと思います。まずはこのあたりから考えてみたいと思います。

阪神大賞典で3着だったポップロックは、一昨年の有馬記念でディープインパクトの2着。目黒記念も勝っていますが、3000m級の長距離戦がどうかという点については正直懐疑的です。エンジンのかかりが遅いタイプなので追える内田騎手への乗り替わりが吉と出れば…というところではありますが、逆に京都の長距離戦の実績が無いという点の方が不安でもあり、人気するようなら今回は割り引きたいところです。

一方、大阪杯で6着に敗れたメイショウサムソン。昨年は同じローテーションできっちり前哨戦を勝って本番に臨めたのですが、今年はドバイ遠征の取りやめなどもあって調整が難しかったという話もあります。ただ、個人的には天皇賞秋とジャパンカップで2走続けて激走した疲労が、まとまった休養のない調整では抜け切っていないのではないのかという心配があります。距離云々については問題ないと思うのですが、本当の意味でパンとしてくるかどうかに尽きるように思います。

さて、今年の話題のひとつにアドマイヤ軍団の4頭出しというのがありますが、中でも年が明けてG2を勝っているアドマイヤモナーク、アドマイヤジュピタあたりの具合が良さそうです。距離の適性を考えるとモナークの方がスタミナ豊富で断然有望なのですが、瞬発力勝負になればジュピタも台頭してくる可能性があります。この2頭の取捨を検討する上で重要なのは展開、さしずめ先行馬の引っ張るペースが鍵になると思います。

前走は逃げ宣言をしながら逃げられなかったアドマイヤメインは、3歳春~秋の頃のような強いペースで逃げるスタイルが採れる状態にはないのかもしれません。ただ、そのスタイルを築くきっかけになった毎日杯で騎乗した福永騎手に乗り替わるのは少し気になります。出来が良化することが前提ではありますが、息の入りにくいペースを作る可能性はあります。

一方の雄としては、親子4代天皇賞制覇の偉業がかかるホクトスルタン。前走は準オープン戦とはいえ逃げて圧勝の強い内容で、菊花賞の内容を見てもスローで逃げるタイプではありません。どうしてもハナがほしいクチではないので、番手追走から早めに抜け出して押し切るような競馬が理想ではないでしょうか。長距離戦では非常に高い実績と安定感を誇る横山騎手が鞍上ということもあり、注目の一頭です。

もう一頭、というか人気の上では1、2を争うであろうアサクサキングスは、上述の2頭を見る位置で競馬するのではと目しています。菊花賞馬の天皇賞春での成績は断然ですし、前走も休み明けの大幅馬体増で好走しています。普通ならこの馬が軸として最有力なのですが、前が強いペースで引っ張った場合にどうなるかという点については少しだけ不安もあります。この馬はどちらかというと道中息が入った方がいいのではないでしょうか。

少し取り留めがなくなってしまいましたが、現時点で有力と考えている馬を挙げておきます。もちろんまだ変わる可能性アリ、です。文中でまったく触れていない馬も挙げていますが、当日までには分析していきたいと思います。

○ホクトスルタン
○アドマイヤモナーク
○アサクサキングス
△アドマイヤジュピタ
△アイポッパー
△トウカイトリック

最後にトウショウナイトに触れておきます。天皇賞に向けた追い切り時に故障を発症して安楽死となってしまいました。混戦の今回はこの馬の渋太さが活きるのでは…と期待していただけに、残念で悲しいです。このところ急死や故障が相次いでいるだけに、出走各馬にはまずは無事で…と祈るばかりです。

Toshoknight トウショウナイト(2008年京都記念)

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