アナログ予想

2009.12.27

有馬記念、アナログけいば的な結論

木曜日からダラダラとやってきた有馬記念の検討ですが、今日はいよいよレース当日なので結論を出したいと思います。

今年の有馬記念は展開を予想するのが例年に増して難しいのですが、厳しい流れになろうがスローな流れになろうが前が残りやすいというのは傾向からも明らかで、差し馬はコーナーで仕掛けられるタイプでないと間に合わないことになります。私はこれまでの検討結果を基に、「思ったよりもペースは早くならなかったが、結果としてスタミナが問われる消耗戦」というレース形態を想定して、各馬がそれに合致するかどうかで取捨を決めることにしました。

なお直前の状態の判断については、いつも参考にしている競馬エイトの調教評価などを基に検討しています。文中ではあまり触れていませんが、印には少し反映しています。

1.アンライバルド ×
近走は振るわないものの中山実績は十分で、かつコーナーで脚が使える馬でもあります。乱ペースならアタマまであっても不思議はないと思いますが、今回はこの枠もあるので少し乗り難しい感はあります。テン乗りのデムーロ騎手があっと言わせる可能性は否定できないので、ヒモとして拾います。

2.ブエナビスタ 無
この馬の取捨に頭を悩ませる人も多いと思いますが、私はバッサリ切ります。元々直線一気の末脚勝負が身上で、長くいい脚を使えるのが最大の長所ですがコーナーで小脚が使えるタイプではないと思います。枠と鞍上の兼ね合いから先行するという可能性もありますが、そうなると逆に持ち味の末脚が削がれる気がしています。初コースの中山はこの馬にはもっともフィットしないと思います。

3.ミヤビランベリ ○
思ったよりも流れが落ち着いて先行勢が早めにスパートして、という絵を描いたときに一番残り目のありそうな馬で、有馬記念特有の消耗戦には強いのではないかと考え、対抗に抜擢します。坂のあるコースを避けている傾向があるのが気にはなるものの、2500mの重賞で強さを発揮しているのが良いです。アタマまでとは言えませんが、2~3着なら十分有り得ると考えています。

4.マイネルキッツ △2
余裕のあるローテーション、底力が問われるスタミナ勝負、中山の実績、どれをとっても今回は良さそうなのでもう少し上の評価をしたいのですが、鞍上の乗り替わりがどうしても引っ掛かります。元々そんなに乗りやすい馬ではないという話もあるようなので、松岡騎手の騎乗停止は痛いですね。三浦騎手がどう捌くかが全てですが、順番をつけるとこの辺になってしまいました。

5.コスモバルク 無
6年連続出走ということですが、ここに顔を連ねているのが既にミラクルと思います。他の馬の邪魔をせずに回って来てください。

6.エアシェイディ ×
8歳とは言え衰えは感じないのですが、先行有利の流れを想定するとこの馬の居場所がどこになるのか、イメージがあまり沸かないのですね。それでも気がついたら3着に来てた、みたいな昨年のような結果も有り得るので、一応拾います。

7.マツリダゴッホ ◎
今年はこの馬で勝負します。各方面でも触れられているように、一昨年にこのレースを勝ったときとまったく同じ臨戦過程で、ジャパンカップをスキップしたのは好印象です。唯一の心配は馬が非常に行きたがるようになっている(天皇賞では抑えきれずに暴走気味に先行して結果ブービー負け)点ですが、前走でガス抜きが効いている方に賭けることにします。引退の花道を飾ってもらいましょう。

8.リーチザクラウン ×
恐らくはこの馬がハナを切るだろうと思いますからレース展開を握っている馬ではありますが、元々広いコースの方がレースがしやすいタイプだと思います。中山でコーナーを6つも回るというのはどうなのか…と疑っていますが、うまくいけばスイスイと最終コーナーまでは来られるかも知れません。距離が長過ぎると思われるので持たせられてもそこまでと思うのですが、3着ならあるかもというくらいの評価です。

9.ドリームジャーニー △1
本当はこの馬のような脚質の馬は全部切りたいと考えていたのですが、機械的にふるいにかけた場合にあらゆる要素を満たしている唯一の馬になってしまうというのが引っ掛かり、この評価ではありますが拾うことにしました。直線に向いたところで先頭から3、4馬身以内につけられていたら、もうこの馬のレースでしょう。

10.スリーロールス ▲
人馬共に中山が未知数という不安要素はあるものの、菊花賞の競馬ぶりとそのひとつ前(野分特別)は素直に評価したいと思います。本当に強い馬だった、という結論が出るとするなら、この馬のアタマということになるでしょう。スタートでうまく前に付けられれば流れに乗れると思うので、そこだけを注意してみておきたいと思います。

11.イコピコ 無
典型的な末脚爆発型という印象なので中山では手が出ないですし、ローテーションも不適です。この馬が介入する余地は無いように思います。

12.テイエムプリキュア 無
一応無印扱いなのですが、万が一の行った行ったを考えるなら残ってしまうかもという気持ちはあります。それだけエリザベス女王杯の内容はインパクトがありましたからね。この馬としては2000mではスピードが足らず、3000mではスタミナが足らないので、これくらいの距離がベストだと思います。3連馬券のヒモくらいには忍ばせておいてもよいかもしれません。

13.シャドウゲイト 無
さすがにこの臨戦過程で来られてしまうとどうしようもないです。ともかく無事に回ってきてくれれば。

14.セイウンワンダー △3
6番手という評価ではありますが、非常に不気味な存在です。距離適性が云々言われていましたが、この秋の競馬振りから見ても不問であることは証明されています。父グラスワンダーはこのレースを連覇していますが、短い距離でも実績がありました。同じようなタイプと考えれば、得意と思われる中山で力を発揮する可能性は十分です。唯一の不安材料は乗り替わりで、藤田騎手がどう乗るかがすべてだと思います。

15.ネヴァブション ×
中山2500mの適性や実績ではメンバー中でも上位です。近走が振るわないだけにここでいきなり通用するかといわれると疑問を持ちたくなるのですが、こういう底力タイプの馬はヒョッコリと好走して穴を出すので、ヒモで拾います。

16.フォゲッタブル 無
思ったよりも人気を背負っている気がしますが、自信を持って消します。G1以外からの臨戦の馬は苦戦する傾向がある上に、ステイヤーズステークスからの参戦はイコピコと並んで最も狭い間隔のローテーションで、3600mを使った後の消耗度合いが気になります。大外枠もマイナスで、ジョッキーがコロコロ乗り替わっているのもいただけません。血統背景もあって人気が集まるのでしょうが、個人的にはこれ幸いという感じです。ただし状態は良いらしいのですが…。

整理するとこうなります。

◎マツリダゴッホ
○ミヤビランベリ
▲スリーロールス
△ドリームジャーニー、マイネルキッツ、セイウンワンダー
×エアシェイディ、リーチザクラウン、アンライバルド、ネヴァブション

いっぱい印を回してしまいましたが、人気上位から2頭(ブエナビスタ、フォゲッタブル)を消していますので、これなら今年最後の夢は見られるんじゃないかなと思っています。

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2009.12.26

有馬記念、適性とローテーションの考察

有馬記念集中検討も3日目になりました。今年は突出した馬がいないということもあって、非常に難しいですね。昨日は展開を予想しましたが、有馬記念は前半が落ち着いても途中からペースアップして厳しい展開になるという側面があります。しかしそれでも前が残る傾向だったりするので、普通の論理が当てはまりにくい特殊なレースだということは確かですね…。

今回は少しアバウトな内容になりますが、各馬の適性とローテーション、そして有馬では難しいといわれる騎手の乗り替わりについてクローズアップしてみようと思います。

順序が後先しますが、まずはローテーションを見てみます。3歳馬は菊花賞ないし天皇賞から直行した場合の方が、ジャパンカップを使った場合よりも好走しているというデータがあります。古馬は王道ローテーションで天皇賞→ジャパンカップというステップで普通に勝ち負けしてきた馬がもちろん有力なのですが、地力に劣るならジャパンカップを(意図したかどうかはともかく)スキップした方がよいという傾向があります。ちなみに前走でG1以外を使ってきた馬は非常に苦戦しており、やはりG1戦線を戦ってきた馬に分があるということのようです。

まずは大挙7頭が出走する3歳勢を確認してみます。菊花賞からの直行が3頭、ブエナビスタは牝馬でエリザベス女王杯から。間でレースを使ったのは、ジャパンカップを使ったリーチザクラウンとG1以外の重賞を使ったイコピコ、フォゲッタブル。前述の傾向に照らせば、菊花賞から直行する3頭が良いということになります。菊花賞で惨敗したアンライバルドの評価を下げるとすれば、スリーロールスとセイウンワンダーが理想的な好走ケースということになります。

古馬の方を見てみますと、王道ローテでジャパンカップを勝ち負けした馬はいません。強いて言えば5着に入ったエアシェイディくらいでしょうか。一方、好走パターンのひとつである天皇賞からの直行組がマツリダゴッホとドリームジャーニー。あとは牝馬のテイエムプリキュアがエリザベス女王杯からで、それ以外はG1以外からの参戦であるミヤビランベリとシャドウゲイトです。意外とジャパンカップで大きく負けた馬が多い構成なんですね。

一捻りしてジャパンカップからの参戦組でその前が天皇賞ではない馬をチェックしてみると、マイネルキッツが京都大賞典からのローテーションです。近年ではタップダンスシチーあたりがこのローテーションで好走しており、天皇賞をスキップするパターンも馬によっては悪くないかも知れません。

適性については深く掘るとキリがなくなりそうなので、中山適性だけをチェックします。中山のG1で連対実績があるのが内からアンライバルド、マツリダゴッホ、ドリームジャーニー、セイウンワンダー。リンクする傾向が強い日経賞で好走実績があるのが、マイネルキッツ、マツリダゴッホ、ネヴァブション。これ以外で中山の2000m以上の重賞に勝ち鞍があるのがエアシェイディとシャドウゲイト、そしてフォゲッタブル。コスモバルクも一応該当しますがちょっと古すぎますか…。

逆に中山実績がないのは、3歳勢からブエナビスタ、リーチザクラウン、スリーロールス、イコピコ。古馬ではミヤビランベリとテイエムプリキュア。3歳馬はキャリアが浅い分実績がない馬も多いので難しいですが、ミヤビランベリは意外な感じもしますね。敢えて直線に坂のあるコースを避けているようにも見えるのが少し気になります。

最後に騎手、特に乗り替わりについて確認します。前走から騎手が乗り替わる馬は内からアンライバルド、ブエナビスタ、マイネルキッツ、イコピコ、シャドウゲイト、セイウンワンダー、フォゲッタブル。しかもシャドウゲイト以外は全てテン乗りです。折り合いが最重要視され、乗り替わりでは難しいといわれる有馬記念なのですが、半数近くが乗り替わりという状況。騎乗停止や負傷など不測の事態というケースもありますが、安易な乗り替わりはこのレースに関して言えばあまり感心できないという印象で、アンライバルドやイコピコはちょっとマイナス評価ですかね。

データの羅列になってしまうので締め方が難しいのですが、とりあえず好走条件や実績に合致しそうな馬を抽出するとこのあたりが挙げられるということになります。

・マツリダゴッホ
・ドリームジャーニー

意外なほど少なくなってしまうのは乗り替わりが多いからに他ならないのですが、逆に言えば手の内に入れているジョッキーが跨るというのは明らかに有利ということになりますから、これらの馬に対して少し評価を上げる必要はあるでしょう。

なお、少し条件に欠ける部分があるものの、次点として挙げられそうなのは以下の馬たちです。この辺を評価するかどうかは、判断が難しいですが…。

・エアシェイディ(ローテーションが微妙)
・スリーロールス(中山は未知)
・セイウンワンダー(乗り替わりのみが課題)

明日はいよいよレース当日ということで、直前の状態をチェックした上で最終評価を決定します。

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2009.12.25

有馬記念の展開を考える

前回の更新では、思いがけず多くの方のアクセスをいただきました(通常時の約15倍)。やはり有馬記念への注目度というのは、他のどんなレースよりも勝るのだなと感じます。こんな場末のブログではありますが、そうやって訪れていただけた方に失礼のない様に心して記事を書いていきたいと思います。

そんな今日は、昨日の予告どおり展開について検討しようと思います。

最初にばっさりと断じてしまいますが、有馬記念は基本的に先行馬が圧倒的に有利なレースです。昨年はダイワスカーレットが驚異的な逃げ切り勝ちを演じ、追走した各馬がバテて追い込んだ馬が2、3着に飛び込むという極端な競馬になりましたが、本来であれば4コーナーで4~5番手以内につけられる馬が断然有利です。また、コース形状の関係から外を回すよりも内ラチ沿いを回る方が俄然楽になります。外差しの脚質の場合は、ディープインパクトのような突出した能力がない限りアタマまでは厳しいというのが傾向になります。

今回のメンバーを見渡すと、思ったよりも前に行きそうな馬が目立つ構成になりました。逃げ宣言も飛び出したリーチザクラウンをはじめ、マツリダゴッホやスリーロールスといったG1ホースや、前走で逃げを打って好走したミヤビランベリ、テイエムプリキュアあたりも先手をとりたい口でしょう。そうなると必然的に前半は早くなる…と合点したくなるところです。が、実際は気性の関係で逃げざるを得ないというリーチザクラウン以外は案外おさえの利く馬ばかりで、激しい先手争いというのは考えにくいのではないかと考えています。

恐らくハナに立つと目されるリーチザクラウンが近走で刻んだ入りの3ハロンのラップは、ジャパンカップで12.7-10.5-12.0、菊花賞で12.9-11.5-11.7。神戸新聞杯では12.6-10.8-12.1です。距離の長い菊花賞では必然的にペースが落ちますが、ジャパンカップと神戸新聞杯は大体同じ34秒台半ばということになります。ジャパンカップでは自分より内枠のアサクサキングスに競られて2ハロン目が早くなっていますが、すんなり出られればもう少し遅くなったかも知れません。今回はすぐ内にマツリダゴッホがいますがさすがにハナを主張することはないと思いますので、ミヤビランベリあたりが押して行かない限りはすんなりハナを取ってラチ沿いに入れるのではないかと思います。

リーチザクラウンが今までと同じような競馬をした場合、入りの2.5ハロンで29秒前後と近年のレースより1秒程度早いラップで入る可能性が考慮されます。しかしそれを制してハナに行こうという馬はいないという仮定で考えると、思ったよりも道中のペースは落ち着くのではないかと考えています。菊花賞の時と同様に、一時的に馬群から離れた単機逃げの形になるのではないでしょうか。そうなると、追走する2番手以下は1秒以上遅いラップを刻むことになり、近年の勝ちパターンに近いペースになります。

逃げたリーチザクラウンが残れるかどうかは折り合いひとつではありますが、リーチの逃げを見て後続が手綱を抑えてしまうと、意外なほどのスローペースになる可能性もあります。そうなると後方待機の馬はまったく出番がないかもしれません。前につけられるであろう、マツリダゴッホやスリーロールスには展開が向くのではないかと考えています。逆に後方待機パターンの馬、ドリームジャーニーやイコピコについては、どれだけうまく捌いて4コーナーで好意に取りつけるかが全てということになります。

鍵は1枠2番を引いたブエナビスタの出方だと思います。横山騎手への乗り替わりはいろいろな可能性を感じさせるので、予想が非常に難しくなりました。内のアンライバルドはお世辞にもスタートがいいタイプとは言えないので、すんなりと中段前目くらいの位置につけられるとは思いますが、問題は内ラチ沿いからスムーズに馬群を割れるか否かです。先行勢がひしめく中で内で溜めるような競馬をした場合、いざ追い出しても出るところがないというケースも考えられます。外へ出すと遅れますし、あらかじめ外を回すには先行策はとれません。恐らくいい位置をとりに行くと思うので、最後の坂下での位置取りが一番重要だと思われますが…果たしてどうなりますか。

結局モヤモヤっとした内容になってしまったのですが、結論付けるなら
・元々先行馬が有利なコースでありレースである
・前に行く馬は多そうに見えるが意外とペースは早くならないかも?
・直線入り口では馬群が凝縮しそうで、後方から外を回していたら間に合わない
・ブエナビスタはこの内枠が難題になりそう
というような感じでしょうか。

半分より内の枠で先行できる馬ということで、マツリダゴッホやミヤビランベリは前残り候補として挙げられると思います。菊花賞を先行して勝ち切ったスリーロールスも有力でしょう。リーチザクラウンは道中の息の入り方次第ですが、全幅の信頼というには…少し足らないでしょうか。ブエナビスタについてどう見るかは意見の分かれそうなところですが、この人気(前々日オッズで1番人気の3.6倍)ならコケる方に賭けたい気もしています。

前日となる明日は、各馬のローテーションや血統などの適性、および騎手のデータなどを参照してみたいと思います。

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2009.12.24

有馬記念の傾向と対策

3週間も更新をサボってしまいました。というのも、月の始めごろにひいた風邪が尾を引いて体調を崩しておりまして…のどのいがらっぽいのが少し残っていますが、ほぼ復調したので復活したいと思います。

サボっている間にジャパンカップダート、阪神ジュヴェナイルフィリーズ、朝日杯と3つのG1が過ぎ去っていきましたが、個人的には2勝1敗でした。ジャパンカップダートはヴァーミリアンと心中したので、負けてサバサバという感じでした。エスポワールシチーは強さには素直に脱帽ですし、ゴールデンチケットはどうやっても買えなかったのであっさり諦めもつきました。昨年まで3年連続的中と非常にゲンのいいレースだったのですが、連勝がストップしてしまいました。

逆に2歳戦は牡牝ともにほぼ完ぺきな予想で的中でした。牝馬の方は絞り込み条件は簡単で、芝の1600m以上で結果を出していない馬は要りません。9月開催以前からの鉄砲も基本的には割引きです。この条件で残った馬を摘むだけで、あっさり取れました。牡馬の方は同様に1600m以上の実績と、坂のあるコースでの競馬ぶりが重要。安定感のあるエイシンアポロンを軸にした3連複と3連単で、こちらも完ぺきに的中。惜しむらくはどちらも配当が低くて…、損失を補うには至らずでした。

煮え切らないままでいよいよ千秋楽の有馬記念を迎えますが、今日から当日までかけてじっくりと対策を検討したいと思います。今日はまず、近年の傾向を見てみることにします。

過去5年の有馬記念を振り返ると、5年連続で4歳馬が勝利しています。あのディープインパクトですら3歳時には2着に敗れたくらいですから4歳馬の優勢は揺るぎないようにも思うのですが、今年登録のある4歳馬(全32頭中7頭)は仮に出走できても勝ち負けは難しそうな顔触れ。ダービー馬ディープスカイが引退、菊花賞馬オウケンブルースリは劇走の疲れが抜けず休養と大駒が揃って離脱し、唯一登録のあるクラシックホースの皐月賞馬キャプテントゥーレは東京大賞典との両睨み。距離の適性を考慮して有馬記念は回避するのではないかといわれています。その他の馬はG1実績が乏しく、正直勝ち負け出来る馬はいないと思われます。

かわって大挙登録してきた3歳馬。特に例の「伝説の新馬戦」の上位4頭が揃って参戦するという点に注目が集まっています。過去の3歳馬の傾向としては、クラシック戦線、特にダービーや菊花賞できっちりと結果を出している馬が理想的で、重賞を勝ったばかりというような馬が突然劇走するケースは皆無です。既にG1を複数勝っている、或いは今後大成しそうな馬を狙うのが基本と言えると思います。ダービー2着馬がなぜか好走するというジンクス的なものもあるようです。

5歳以上の古馬も実績的に劣るというほどの大きなハンデはなく、近5年で7歳馬が2回連対しているように高齢馬の劇走も目立つレースです。中山2500mというトリッキーなコースだけに、コースに対する得手不得手がはっきり出る傾向があるのが特徴的で、一度好走した馬は翌年やその翌年にもう一度好走するという例が多く見られます。連覇したグラスワンダーやシンボリクリスエスはもちろんのこと、タップダンスシチーやマーベラスサンデーのように勝ち切れずとも連には絡むというケースもあります。

牝馬は基本的に苦戦する傾向がありますが、普通の牝馬の次元を超えている馬の場合は例外のようで、ヒシアマゾンやエアグルーヴ、ダイワスカーレットなど好走例は無くはないです。ブエナビスタがこれら名牝と呼ばれる馬に肩を並べられるかどうかは、注目したいところではあります。

簡単に要点をまとめますと、今年の傾向と対策としては
・圧倒的優位の4歳馬が手薄
・3歳馬はクラシックで好走している実績上位馬を狙う
・古馬はリピート率が高いため、有馬実績や中山実績を重視
・牝馬は超一流馬でないと通用しない
というような内容が挙げられるようです。

該当しそうなのは、3歳勢ではリーチザクラウンとスリーロールス。古馬だとマツリダゴッホ、ドリームジャーニー、エアシェイディ。あとはブエナビスタを超一流とするかどうか…というところでしょうか。結構絞れますね。

枠順は今日発表されますので、明日はそれを踏まえた展開予想をしてみたいと思います。

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2009.11.27

ジャパンカップ展望

公私ともにバタバタして更新が滞ってしまいました。馬券の成績も湿り気味で、ちょっとテンションが下がって来ている今日この頃です。

今週はジャパンカップなのですが、先日話題に挙げたばかりのロジユニヴァースが残念ながら出走回避となってしまいました。ダービー馬を無理して使って壊すわけにはいかないですから、やむを得ないですね。少し興味が削がれてしまったのは残念ですが、気を取り直して軽くプレビューをしてみようと思います。

ジャパンカップは今年で第29回を迎えますが、私個人がリアルタイムで見たのは昨年までの28回のうちのちょうど半分、14回です。初めて見たのはマーベラスクラウンが勝った1994年ですね。3冠馬ナリタブライアンが有馬記念へ直行、古馬では当代最強の存在だったビワハヤヒデが故障のため天皇賞秋を最後に引退、とネガティブ要素が重なった年で、人気が外国馬に集まった中での日本調教馬の勝利でした。マーベラスクラウンの南井騎手は年間でG1を5勝(この後有馬記念も勝利)する活躍を見せましたが、唯一のナリタブライアン以外の馬での勝利がこのジャパンカップでした。

こうやって思い返してみると、当時はまだ外国馬の方が能力上位で優勢という評価がされる風潮だったのだということに、少し驚きを感じます。現在では日本馬が強くなった(或いは実力のある外国調教馬の参戦が大きく減った)ためか、毎年のように日本馬が上位を独占していますよね。世界の強豪を迎え撃つというキャッチフレーズは、どこか白々しい感じさえします。

そんな昨今でしたが、今年は久々に大物が来日しました。今年の"キングジョージ"、そして昨年と今年のブリーダーズカップ・ターフを勝っているコンデュイットが参戦。日本馬一辺倒という状況に風穴が開くかもしれません。尤も、ここが現役ラストランで来年から日本(ビッグレッドファーム)で種牡馬入りが決まっています。いわゆる顔見世興行的な趣であり、このパターンで参戦した馬が軒並み凡走しているというデータを鑑みると、少し心配ではあります。

どうしてもコンデュイットに目が行ってしまう今年の外国馬ですが、個人的にはジャストアズウェルやインターパテイションも侮れないのではないかと感じています。前者は前々走2400mを2分26秒台で勝っており、時計の裏付けはあります。アーリントンミリオンでは2着でしたが、ブリーダーズカップ・クラシックでゼニヤッタの2着に入ったジオポンティに0.2秒差の接戦でした。一方の後者は前走でそのジオポンティを退けており、この辺を物差しにすると好走しても不思議ではないかも、と思えてくるのです。

日本馬では、ルメール騎手にスイッチしたウオッカや前走天皇賞で2着に入った前年の覇者スクリーンヒーローなどが人気になりそうです。3歳馬もリーチザクラウンとレッドディザイアが参戦してきましたが、少し分が悪いでしょうか…。ジャングルポケット産駒のオウケンブルースリが距離延長で上積みを期待できそうなのですが、果たして。

ひとつ疑問に思ったのは、これで6年連続の参戦となるコスモバルク。なぜこの馬は出走出来るんでしょうか。正直イコピコやジャガーメイルが出走した方が面白いような気がするんですが(後者は賞金的に苦しいですが)、地方所属馬は優先されるシステムなのでしょうか?JBCの時にも少し書きましたが、実力の伴わなくなった高齢馬が優先的に出走できる仕組みは無くさないといけないのではないかと思います。

ということで、今日はこのくらいにさせていただきます。具体的な予想は、気が向いたら後日書きます。

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2009.02.22

フェブラリーステークス

また随分と放置してしまいました。年末のG1の回顧もせず、気がつくと2ヶ月ほど経ってますね。今更感がありますが、自分の覚え書きとして予想を書いておきます。

◎09.ヴァーミリアン
○02.カネヒキリ
▲12.エスポワールシチー
△03.サンライズバッカス
△15.サクセスブロッケン
△05.バンブーエール
☆11.アドマイヤスバル

人気から入るにはヒモが多すぎる気もしますが…、とりあえず2強は額面どおり強いでしょう。稍重でスピードが乗りそうな馬場条件ですから、時計に裏づけのない馬には厳しいレースになると思います。ただ、先行勢が割と外に入ったこととスタート地点の芝が鍵で、内枠に入ったカネヒキリには付け入る隙がありそうかなと見ています。そうなると必然的に、ヴァーミリアンが本命になりますね。

一角崩し、或いはアタマまで、という期待を抱かせるのはエスポワールシチーくらいかと考えています。前に行く馬がなかなか止まらないですから、メイショウボーラーのときのように豪快に逃げ切る可能性もあります。佐藤哲三騎手が悩んだ結果選んだ訳ですから、相応に自信もあるだろうと思います。

連下勢には、その佐藤騎手が悩んだもう一頭であり一昨年の勝ち馬でもあるサンライズバッカスと、距離短縮で光明がありそうなサクセスブロッケン、そして前走から上昇著しいわりに人気がないバンブーエール。この辺を狙います。アドマイヤスバルは更に人気薄ですが、スピード競馬に適応できそうなので追加で拾います。

人気どころで買わないのは、カジノドライヴとフェラーリピサ。前者は正直得体が知れないので来られても仕方ないのですが、元々除外対象で急遽出走可能になったのが2週間前ですから、臨戦過程として万全とはいえないはずです。ドバイ遠征も決定していますし、ここは試走と見るのが妥当と思います。後者の方は気性的には外枠で良かったと思いますが、適性にはやや不安があります。小回りで早めに引き離すスタイルが合っていると思うので、東京のマイル、しかも大外から先行となると脚がもたないのではないかと考えています。

馬券は◎○▲からが中心ですが、カネヒキリがいない馬券も買っておこうかと思っています。◎⇔▲→連下勢、みたいな三連単が一番期待度が高いですね。

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2008.12.28

有馬記念

早めに検討して更新しようと考えていたのですが、そこはやはり年末進行ということでなかなか思ったようにはいかず、気がつくと当日になってしまいました。2歳戦の回顧も出来てませんが…、とりあえず先に有馬記念の予想をしておきたいと思います。

今年の有馬記念はファン投票上位10頭のうち半数が回避ということで、些か物寂しいメンバーになりました。突出した軸馬というのはいない…と見ているのですが、そうなると当然ながら穴目にも期待が持てるんじゃないでしょうか。

◎08.スクリーンヒーロー
○10.マツリダゴッホ
▲06.エアシェイディ
△13.ダイワスカーレット
△01.カワカミプリンセス
△05.フローテーション
☆02.ベンチャーナイン

外枠になったもののダイワスカーレットがハナに立つとは思いますが、天皇賞のようなペースで行くと自身がお釣りが残らない可能性があるので、いくらか緩めの流れを作るのではないかと考えています。抜けた1番人気に支持されている同馬ですが本質的にはマイル~2000mくらいがベストであることは明白であり、昨年がやや重とはいえ2分33秒台と時計が掛かったことを鑑みても、例年のような2分30秒前後の時計になるとダイワスカーレットは苦しい競馬を強いられると予想しました。

軸はジャパンカップ勝ち馬のスクリーンヒーローにしました。この夏までは芝で勝ち鞍すら無かったこの馬ですが、それ以降の競馬は非常に安定したものです。スンナリ前につけて折り合える素直さ、2500mの距離もこなすスタミナ、そして上がり勝負にも対応できる瞬発力を兼ね備えた万能型で、父グラスワンダーが2連覇したこの有馬記念の舞台でも信頼度は高いと見ます。恐らくダイワを追走するであろうマツリダゴッホを見るような競馬をすると思いますので、再びデムーロ騎手の派手なガッツポーズが見られるかもしれません。

相手は昨年の覇者マツリダゴッホ。昨年は天皇賞惨敗の後で人気がない状態での一発でしたが、今年は前走ジャパンカップでも差のない競馬を見せており、勇躍得意の中山に帰ってきたという感じです。中山コースでは重賞6勝と絶対的な強さを誇る上に、状態は昨年と同等かそれ以上と陣営も自信の仕上げ。上がりの瞬発力勝負になると若干見劣るということで対抗には下げましたが、適性ではスクリーンヒーローを上回る可能性もあり、連覇の期待も掛かります。サンデーサイレンス産駒が非常に強いこのレースだけに、という点も見逃せません。

単穴はそのサンデーサイレンス産駒のもう一頭、エアシェイディ。人気こそありませんが中山は得意の舞台であり、あの激戦だった天皇賞秋で差のない競馬をしたように状態はキャリア中でも最高潮に来ていると思います。2500mの距離は未体験ゾーンですが、母がオークス2着のエアデジャヴーですし心配はないと思います。頭まで…といわれると自信があるわけではありませんが、今年の穴はここだろうと踏んでの抜擢です。

問題はダイワスカーレットの扱いなのですが、4番手にしました。昨年は展開に恵まれたところが大きいと思いますし、上述の通りこの距離が向く訳ではないのは明白でしょう。それでも地力で勝ち負けする可能性はあるのでここに残しましたが、昨年ほど楽な競馬も出来ないでしょうし昨年のように時計がかかることもないでしょうから、頭までは期待しづらいというのが私の見方です。

以下、内枠を引いて一発なにかやらかしそうな横山騎手のカワカミプリンセス、菊花賞→ステイヤーズステークスと連続2着で一皮剥けつつあるフローテーション、そして中山の泥仕合には滅法強いベンチャーナイン。ヒモにはこの辺りを拾います。正直もう2、3頭印を回したいところなのですが、中心が人気サイドだけにあまり手広くすると旨みが無いのでこれくらいにしておきます。ただ、ベンチャーナインがくる流れになればダイワやマツリダはいないかもしれませんが…。

消した馬にも少し触れますが、まずはメイショウサムソン。さすがに往年の力は衰えたという気がするのと、この季節は走らない馬らしいということが実績から見て取れることから、無印にします。武豊騎手が微妙に調子が戻っていないように見えるのも気になります。昨年の菊花賞馬アサクサキングスは四位騎手に手が戻って先行策にでることが予想されますが、外枠の上にすぐ外がゲートの早いダイワ、ということですんなりとポジションが取れない可能性があります。中山の適性も未知数、というかむしろ京都のような直線平坦向きでは、ということで消しました。

馬券はスクリーンヒーローとマツリダゴッホを中心に。エアシェイディが絡めば高配当必至なので、ちょっとワクワク感があります。なお、三連馬券ではアルナスラインとドリームジャーニーも拾う予定です。

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2008.12.21

朝日杯フューチュリティステークス

いよいよ今年の競馬も残り2週ということで、暮れも押し迫ってきました。朝日杯というと中山開催の前半というイメージが強いのですが、もう来週は有馬記念といわれると1週ずれただけで随分違ったような気がします。

今年はこれといった中心馬のいない混戦模様ですが、展開が非常に重要になりそうです。先行馬がこれだけ揃うとさすがにハイペース…ではないでしょうか。

◎11.フィフスペトル
○03.セイウンワンダー
▲05.ブレイクランアウト
△02.シェーンヴァルト
△13.ピースピース
△01.ミッキーパンプキン

前に行きたい、というか前に行かないと競馬しにくい馬が複数いるので、先行争いは自然と激しくなると予想されます。内枠のミッキーパンプキンあたりがスンナリとハナに立てるほど甘くはないと思いますので、ペースは前傾となり上がりの時計が掛かる競馬になるのではないでしょうか。そうなった時に台頭しそうな馬をチョイスすればよいと考えれば、中心は割と絞りやすくなりました。

本命にしたフィフスペトルは函館2歳の覇者。前後半が2秒も違う超前傾のレースで、直線一気で後続を突き放しました。展開に恵まれた向きもありますが、単にハマッただけではなかったというのは前走の京王杯2着が示すとおりです。新種牡馬キングカメハメハの産駒として初の重賞勝ち馬でもありますが、血統的には芝ダート兼用のアメリカンな血統が向く条件ですから、ここでも合うのではないかと思います。

対抗は新潟戦以来となるセイウンワンダーを挙げてみました。新潟2歳ステークスでは後方から大外を回っての直線一気を見せましたが、上がり3Fの34秒4という数字で勘違いしそうですがレースはむしろ前傾で、非常に厳しい流れを差し切っていますから強い競馬でした。3ヶ月の休み明けがどうかというところが懸念材料ではありますが、脚質に融通性もありますから大崩はしにくいタイプかと考えています。

武豊騎手が復帰するということで注目の集まるブレイクランアウトは単穴にします。前走は完全に差せそうな脚色ながら最後までナカヤマフェスタを捉え切れませんでした。能力面よりも気性面に課題があったようで、馬の前に出る、馬群を割る、という練習をして来たようです。今回はテンに行く馬に外から来られて内で揉まれる可能性もあるのでこの評価にしましたが、スムーズな競馬が出来ればアッサリがあってもおかしくないです。先述の血統面の適性も非常に高いですし、癖のある馬だけに乗り慣れた武騎手の復帰は大きいですね。ここでこの馬が勝てば盛り上がるだろうとは思います。

以下、連下には3頭。シェーンヴァルトはデイリー杯2歳をレコード勝ちしているようにスピードは上位です。ジャングルポケット産駒で中山の小回りをどうこなすかが課題ですが、スムーズなら期待。ピースピースはそのデイリー杯で直線最速上がりを繰り出しており、展開が嵌れば怖い存在。穴ならこれでしょうか。そして先行勢では、前走の競馬が味のある強い内容だったミッキーパンプキンの立ち回り利を評価します。

一応印は重みをつけていますが優劣はさほどないと思いますので、馬券はボックスを中心にしようと考えています。

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2008.12.14

阪神ジュベナイルフィリーズ

2歳G1が始まるといよいよ年末だなという気持ちになるのは、競馬ファンとしては普通のことでしょうか。今年は1週後ろにおしたということもあり、更にその気分は高まっている気がします。今週の予想のポイントはその「1週後ろになった」ところにあるのではないかと、ちょっと注目しています。

◎17.ジェルミナル
○02.ダノンベルベール
▲13.ブエナビスタ
△08.フキラウソング
△03.レディルージュ
△14.チャームポット
△16.メイショウボナール

このレースの常道としては昔から、過去にマイル以上の距離に実績があるかないかで大きく変わってくるというポイントがありますが、改装なってコースが替わった一昨年以降はその傾向が更に強くなっている気がします。現に勝ち馬は共に1800mの黄菊賞からのローテーション、しかもその後ダービー、オークスを制しているように、距離に融通の利く馬であることが求められているのではないかと推測します。ファンタジーステークスで勝ち負けになった馬以外(今年の場合はそこすら危いですが)で1400m以下しか実績の無い馬は、基本的に連対圏外と見ています。

展開的には昨年、一昨年と速い流れのレースが続き、差し馬台頭で先行馬には厳しい競馬だったのですが、今年のメンバーを見渡すと先手がほしい馬がそう多くない、というか差して勝ってきた馬が多いため、一転スローな流れになることが予想されます。そして例年なら開幕週だったのが今年は1週遅れていて、しかも馬場の痛みがいつもより早いといわれていますから、内枠を利しての先行というのも難しいかもしれません。好位追走、直線は外から脚を伸ばして後続を封じる、というような競馬が理想的でしょうか。

本命にはジェルミナルを指名。前走は牡馬に混じって黄菊賞を勝利したように実績面は問題ありません。先行脚質ということで展開にも恵まれる可能性があります。上がり3ハロン33秒台というような切れ味は見せたことがありませんが、早めに抜け出して逃げ込みを図れば勝機十分ではないかと考えています。牝馬戦には定評のある福永騎手にも期待します。

対抗は関東馬のダノンベルベール。早めに栗東に入れての調整で、このレースで関東馬が苦戦する大きな要因のひとつである輸送についてはクリアできそうな気配です。前走は鋭い末脚で千切り捨てたような競馬でしたが、むしろ2走前の芙蓉ステークスの内容が負けて強い競馬だったように思います。出遅れ癖があるだけにスタートが鍵ですが、元々終いに賭けるような馬ではないと思いますから、前目につけられれば勝ち負けが見えてくるのではないでしょうか。

断然の人気となりそうなブエナビスタは3番手にとどめました。新馬戦は強い牡馬に混じっての競馬、しかも周囲の馬が止まって見えるほどの末脚を繰り出しています。血統的にも母ビワハイジ、半兄にアドマイヤジャパン、アドマイヤオーラと実績馬が居並び、この馬の活躍も約束されているかのように思わせるところです。しかし個人的には、これまで厳しい競馬を経験していない上に末脚一手の印象があり、しかもふわふわ走るところがあるので差し損じがあるのではないかと考えています。それでも力があるのは事実なのでこれ以上下げるのは怖い…ということで、単穴評価です。

人気の3頭ですんなりおさまるとは思っていませんから、ヒモにどんな穴馬を持ってくるかが重要な訳ですが、買いたいのはフキラウソング。新馬戦と2走前のマイル戦がなかなか見どころのある競馬だったのですが、問題は鞍上が小坂騎手というところ。平地G1は久々じゃないんでしょうか。あとは白菊賞連対の2頭があまり売れてないようなので拾ってみます。1戦1勝馬はあまり芳しくないというデータがあるので買いにくいのですが、敢えて拾うならメイショウボナール。他にもショウナンカッサイやアディアフォーンは気になるのですが、どこまで手を広げるのか広げないのかが悩みどころです。

馬券的にはジェルミナルからの馬連、三連複が本線。ブエナビスタからの返しをどの程度買うかは、予算次第です。

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2008.12.07

ジャパンカップダート

今年から阪神に移ったジャパンカップダートですが、個人的に東京2100mは得意としているだけに少ししょんぼり…です。関西在住ですから関西圏に開催が来るのはうれしいのですが、阪神のダート1800mというのは重賞開催すらない条件で、検討が難しいですからね。今回は手探りの予想になりそうです。

◎06.ヴァーミリアン
○11.カジノドライヴ
▲10.カネヒキリ
△05.メイショウトウコン
△12.ブルーコンコルド
△03.サンライズバッカス
△07.サクセスブロッケン

逆らわずにヴァーミリアンを本命にします。前走はドバイ帰りの休み明けで、尚且つ脚質的に向くとはいえない超小回りの園田でのJBCクラシックでしたが、サクセスブロッケンを競り落としました。後に「ここは落としてもやむなしと考えていた」と武豊騎手も述懐していたように非常に厳しいレースでしたが、それでも勝ち切ったのは強さの証明だと思います。阪神のダートは走ったことがありませんが、芝で重賞を勝っているように坂を苦にするタイプとも思えませんし、何より広く直線の長いコースに替わるのはプラスのはず。唯一配なのは乗り替わりで、岩田騎手が劣るとは言いませんが乗り難しいといわれるだけにテン乗りがどうかというところだけです。

豪華なメンバーで相手には悩んだのですが、少し冒険してカジノドライヴを挙げました。日本での実績は新馬戦のみなのですが、持ったままで後続を2秒以上千切り捨てる圧倒的なレースでした。米国でのレース振りについては評価が難しいのですが、今週の調教は非常に良く見えましたし、安藤勝己騎手を確保できたのも大きいですね。ブリーダーズカップクラシックでの敗戦が精神的にダメージになっていなければ、あっと言わせる可能性もと考えています。

単穴にはかつてのダート王カネヒキリ。前走が2年4ヶ月ぶりの競馬で、内枠が祟ったのかそれとも敢えて追わなかったのか、ともかく内に包まれる形でほとんど競馬になりませんでした。しかしほぼ持ったままの状態でそれでもあの差ですから、やはりその実績は伊達ではないということを見せたのではないかと思います。素質自体はヴァーミリアンを凌駕する可能性もあるだけに、あっさり勝たれても不思議はないくらいのところではありますが、あの一走だけで本命にすえるには少し心配もあるので、この印としました。

以下、連下は4頭。直線が長く坂で前が止まることを期待すればメイショウトウコン、同じくズブさを補う直線の長さで魅力のあるブルーコンコルド、そして阪神ダート1800mに実績のある音無厩舎のG1馬サンライズバッカス。この辺りの古馬がヒモ候補ですが、問題はサクセスブロッケン。正直人気ほどの強さはないような気がしているのですが、消すには怖いのでヒモで拾います。坂のあるコースでどうかというのが微妙ですし、前に行く馬が多くなりそうな展開も少し疑問なのですが、それでも底力で馬券に絡んでくるかもしれません。

馬券の買い方は難しいのですが、上位3頭はボックスにしようかと思っています。三連単はヴァーミリアン頭固定…にしたい気持ちはありますが、ちょっと自信がないのが本音です。サクセスブロッケンを消した場合は最低でも30倍ついている三連複が妥当でしょうか。

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