有馬記念、アナログけいば的な結論
木曜日からダラダラとやってきた有馬記念の検討ですが、今日はいよいよレース当日なので結論を出したいと思います。
今年の有馬記念は展開を予想するのが例年に増して難しいのですが、厳しい流れになろうがスローな流れになろうが前が残りやすいというのは傾向からも明らかで、差し馬はコーナーで仕掛けられるタイプでないと間に合わないことになります。私はこれまでの検討結果を基に、「思ったよりもペースは早くならなかったが、結果としてスタミナが問われる消耗戦」というレース形態を想定して、各馬がそれに合致するかどうかで取捨を決めることにしました。
なお直前の状態の判断については、いつも参考にしている競馬エイトの調教評価などを基に検討しています。文中ではあまり触れていませんが、印には少し反映しています。
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1.アンライバルド ×
近走は振るわないものの中山実績は十分で、かつコーナーで脚が使える馬でもあります。乱ペースならアタマまであっても不思議はないと思いますが、今回はこの枠もあるので少し乗り難しい感はあります。テン乗りのデムーロ騎手があっと言わせる可能性は否定できないので、ヒモとして拾います。
2.ブエナビスタ 無
この馬の取捨に頭を悩ませる人も多いと思いますが、私はバッサリ切ります。元々直線一気の末脚勝負が身上で、長くいい脚を使えるのが最大の長所ですがコーナーで小脚が使えるタイプではないと思います。枠と鞍上の兼ね合いから先行するという可能性もありますが、そうなると逆に持ち味の末脚が削がれる気がしています。初コースの中山はこの馬にはもっともフィットしないと思います。
3.ミヤビランベリ ○
思ったよりも流れが落ち着いて先行勢が早めにスパートして、という絵を描いたときに一番残り目のありそうな馬で、有馬記念特有の消耗戦には強いのではないかと考え、対抗に抜擢します。坂のあるコースを避けている傾向があるのが気にはなるものの、2500mの重賞で強さを発揮しているのが良いです。アタマまでとは言えませんが、2~3着なら十分有り得ると考えています。
4.マイネルキッツ △2
余裕のあるローテーション、底力が問われるスタミナ勝負、中山の実績、どれをとっても今回は良さそうなのでもう少し上の評価をしたいのですが、鞍上の乗り替わりがどうしても引っ掛かります。元々そんなに乗りやすい馬ではないという話もあるようなので、松岡騎手の騎乗停止は痛いですね。三浦騎手がどう捌くかが全てですが、順番をつけるとこの辺になってしまいました。
5.コスモバルク 無
6年連続出走ということですが、ここに顔を連ねているのが既にミラクルと思います。他の馬の邪魔をせずに回って来てください。
6.エアシェイディ ×
8歳とは言え衰えは感じないのですが、先行有利の流れを想定するとこの馬の居場所がどこになるのか、イメージがあまり沸かないのですね。それでも気がついたら3着に来てた、みたいな昨年のような結果も有り得るので、一応拾います。
7.マツリダゴッホ ◎
今年はこの馬で勝負します。各方面でも触れられているように、一昨年にこのレースを勝ったときとまったく同じ臨戦過程で、ジャパンカップをスキップしたのは好印象です。唯一の心配は馬が非常に行きたがるようになっている(天皇賞では抑えきれずに暴走気味に先行して結果ブービー負け)点ですが、前走でガス抜きが効いている方に賭けることにします。引退の花道を飾ってもらいましょう。
8.リーチザクラウン ×
恐らくはこの馬がハナを切るだろうと思いますからレース展開を握っている馬ではありますが、元々広いコースの方がレースがしやすいタイプだと思います。中山でコーナーを6つも回るというのはどうなのか…と疑っていますが、うまくいけばスイスイと最終コーナーまでは来られるかも知れません。距離が長過ぎると思われるので持たせられてもそこまでと思うのですが、3着ならあるかもというくらいの評価です。
9.ドリームジャーニー △1
本当はこの馬のような脚質の馬は全部切りたいと考えていたのですが、機械的にふるいにかけた場合にあらゆる要素を満たしている唯一の馬になってしまうというのが引っ掛かり、この評価ではありますが拾うことにしました。直線に向いたところで先頭から3、4馬身以内につけられていたら、もうこの馬のレースでしょう。
10.スリーロールス ▲
人馬共に中山が未知数という不安要素はあるものの、菊花賞の競馬ぶりとそのひとつ前(野分特別)は素直に評価したいと思います。本当に強い馬だった、という結論が出るとするなら、この馬のアタマということになるでしょう。スタートでうまく前に付けられれば流れに乗れると思うので、そこだけを注意してみておきたいと思います。
11.イコピコ 無
典型的な末脚爆発型という印象なので中山では手が出ないですし、ローテーションも不適です。この馬が介入する余地は無いように思います。
12.テイエムプリキュア 無
一応無印扱いなのですが、万が一の行った行ったを考えるなら残ってしまうかもという気持ちはあります。それだけエリザベス女王杯の内容はインパクトがありましたからね。この馬としては2000mではスピードが足らず、3000mではスタミナが足らないので、これくらいの距離がベストだと思います。3連馬券のヒモくらいには忍ばせておいてもよいかもしれません。
13.シャドウゲイト 無
さすがにこの臨戦過程で来られてしまうとどうしようもないです。ともかく無事に回ってきてくれれば。
14.セイウンワンダー △3
6番手という評価ではありますが、非常に不気味な存在です。距離適性が云々言われていましたが、この秋の競馬振りから見ても不問であることは証明されています。父グラスワンダーはこのレースを連覇していますが、短い距離でも実績がありました。同じようなタイプと考えれば、得意と思われる中山で力を発揮する可能性は十分です。唯一の不安材料は乗り替わりで、藤田騎手がどう乗るかがすべてだと思います。
15.ネヴァブション ×
中山2500mの適性や実績ではメンバー中でも上位です。近走が振るわないだけにここでいきなり通用するかといわれると疑問を持ちたくなるのですが、こういう底力タイプの馬はヒョッコリと好走して穴を出すので、ヒモで拾います。
16.フォゲッタブル 無
思ったよりも人気を背負っている気がしますが、自信を持って消します。G1以外からの臨戦の馬は苦戦する傾向がある上に、ステイヤーズステークスからの参戦はイコピコと並んで最も狭い間隔のローテーションで、3600mを使った後の消耗度合いが気になります。大外枠もマイナスで、ジョッキーがコロコロ乗り替わっているのもいただけません。血統背景もあって人気が集まるのでしょうが、個人的にはこれ幸いという感じです。ただし状態は良いらしいのですが…。
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整理するとこうなります。
◎マツリダゴッホ
○ミヤビランベリ
▲スリーロールス
△ドリームジャーニー、マイネルキッツ、セイウンワンダー
×エアシェイディ、リーチザクラウン、アンライバルド、ネヴァブション
いっぱい印を回してしまいましたが、人気上位から2頭(ブエナビスタ、フォゲッタブル)を消していますので、これなら今年最後の夢は見られるんじゃないかなと思っています。
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